ニオイには人それぞれ好みや慣れがあるため、自分では気にならないニオイでも、他人からしたら「臭い…」と感じてしまうこともあります。
香水やタバコのニオイでも伝えにくいのに、加齢臭や汗のニオイ、ワキガのような生理的な問題で発してしまうニオイはさらに面と向かっては指摘しにくいものです。
こういったニオイの伝え方はかなりデリケート。
ここでは、角の立たない伝え方でスメハラの解消に働きかける対策方法を紹介していきます。

スメハラと(スメルハラスメント)とは?

スメルハラスメント(以下、スメハラ)とは、ニオイによる不快感を周囲に与えている行為のことを指します。普通の会社だけではなく一流の企業でさえもスメハラ問題はありますし、芸能人が握手会でのファンの臭いに関してツイートし、話題になったことも。
しかし、スメハラは意図的に不快なニオイを発しているわけではなく、本人に自覚がないことが多いのが特徴です。なぜなら、ニオイというのは時間が経つうちに鼻が慣れてしまうもので、自分の体から発しているニオイやいつも身にまとっている香りだからこそ、気づくことができないのです。体臭や加齢臭、ミドル脂臭、口臭だけではなく、香水や柔軟剤、生乾き臭、タバコのニオイなど〝他人が不快に感じるニオイ〟ならどれでもスメハラの対象になります。
女性に対して男性がスメハラ!といったイメージが強いかもしれませんが女性が男性に対してスメハラ!といった状況も多くみられるのが実状です。

【スメハラの伝え方7選】本人に気づいてもらうために

ニオイの問題は非常にデリケートですが、他人に不快感を与えている以上、自分自身の臭いの原因に気づいてもらうことが本人のためになります。伝え方にはさまざまなパターンがあるので、あなたと相手の立場を想定して伝え方を選んでみてください。

あなたが上司の場合の伝え方

たとえあなたが上司であっても、個人で指摘すれば反対に相手がパワハラだと受け取る場合もあります。そうなれば、あなたの置かれている立場も危うくなることも。あなたの部下にニオイの問題を指摘したい場合は、可能な限り全体に向けて注意喚起を行うことが得策です。個人ではなく会社的な取り組みとしてニオイの問題に気づいてもらえれば、相手を傷つけずに済みます。

①マナーの注意喚起を行う

個人にニオイの問題を指摘するのはハードルが高いかもしれませんが、社内の取り組みとしてニオイを意識してもらうよう注意喚起を行うことも有効な手段です。
例えば

・昼食後は歯磨きをして口のにおいをチェックする
・汗をかいたら汗拭きシートを使用する
・消臭剤・光媒体スプレーなどを使用する
・お客様(取引先)と接する前は口臭チェッカーを行う
・過度な香水、柔軟剤の使用は避ける
・たばこ臭が強くないかチェックする
・口臭が酷く消臭できない場合はマスクを着用する
・席の周囲は除菌効果のあるシートで清潔にする

上記項目のように個人レベルで取り組める社会人としてのエチケットを社内メールや張り紙で発信することができれば、たとえ無自覚であってもニオイ対策に取り組んでくれる可能性が増えるでしょう。
また、ニオイ対策を職場内の規則として明文化することができれば、注意する際も「規則」であることを理由にすることができるのでおすすめです。

②スメハラ被害を訴えることのできる手段の確立

スメハラ被害を受けている人は、体臭、汗臭、ワキガ、足のにおいなどは指摘しずらく、スメハラ問題を職場に相談していいものなのか悩んでしまいがちです。
場合によっては、スメハラ問題に苦しんでいることを伝えられないままストレスを抱えたり、下手に指摘してしまうことで人間関係や仕事に支障が出ることもあります。
そこで、被害を訴えることができるよう社内に相談窓口を設けたり、社内環境の確認を行うことがポイントです。

個人に伝える必要が出てきた場合

さまざまな方法で間接的に注意を促しても、本人が自分のニオイに気づかない場合があります。
ニオイに関する指摘は誰にでも知られたくないものなので、もしも個人に伝える必要が出てきた場合には、必ず二人きりで伝えるようにしましょう。ここからは、個人で伝える際のポイントについて紹介していきます。

③同性の人が伝える

ニオイの問題は非常にデリケートなので、異性に指摘されると受け取る側の精神的ダメージが大きくなります。
同性なら、伝える方も受け取る方も精神的なダメージを抑えることができるため、異性よりも同性の人が伝えるようにしましょう。

④体調などの心配をしていることも含める

直接的なニオイの問題の伝え方よりも、「ニオイが気になるけど最近体調が悪い?」というような、ニオイ以外のことを心配する形で相手に伝えることもコツのひとつです。
人によっては、生理などホルモンバランスの乱れや疲労、胃腸の不調やストレスによって体臭が悪化することもあります。

もしかすると本当に体調の問題かもしれないので、〝あなたのことを思っての行動である〟ことを意識的に伝えると角が立たないでしょう。

⑤対策法も併せて伝える

ニオイの問題を伝える際は、一方的に指摘するのではなく対策法も合わせて伝えることがポイントです。
一例ですが、握手会でのファンの臭いに関して注意喚起のツイートをした芸能人も、具体的な商品名をだして対策を合わせて伝え、神対応と称賛されていました。

医薬部外品で消臭効果のある制汗剤、デオドラント剤の活用や食生活の改善など「こういう方法があるんだよ」というスタンスで対策法を伝えてあげれば、相手もすぐに取り組んでくれますし、なにより相手を思っているということが伝わります。

あなたが部下の場合

後輩や同僚ならともかく、自分より目上の人にスメハラ問題を指摘するのは非常に困難です。
角を立てないためには、目上の人に直接伝えるのではなく他の人の力を借りることが大切。

ここからは、目上の人にニオイ問題を指摘したい場合の対策法について紹介していきます。

⑥職場の相談所に相談する

あなたの職場に相談窓口があれば、利用しない手はありません。
単に「ニオイの問題で不快に感じている」ということを伝えるのではなく

・スメハラが原因で生産性が落ちている
・実際にお客様(取引先)からクレームが来ている

という具体的な内容を伝えることができれば、職場としてもスメハラ問題に動かなければならなくなります。
会社には、働きやすい環境に配慮する「職場環境配慮義務」というものがあるため、職場環境の改善や社員の健康管理という視点で相談してみても良いでしょう。

⑦別の上司に相談する

目上の人のスメハラ問題を同僚や後輩に相談しても、愚痴の言い合いになってしまったり、結果的に本人を深く傷つけることがあるので絶対に控えましょう。目上の人のスメハラ問題を訴えたいなら、別の上司に相談するのが一番です。
このときも、「ニオイの問題で不快に感じている」と一方的に伝えるのではなく、あなたが普段どんな思いで仕事に取り組んでいるかを真剣に伝えましょう。真剣に悩んでいる様子を見せることで、相談した上司を味方につけることができます。

スメハラ被害者のつもりが実は加害者の可能性も?要チェック!

ここまでスメハラ被害者が加害者への伝え方をどうすればいいのか?といった観点から対策法を紹介してきましたが、もしかしたら被害者だと思い込んでるあなた自身も加害者になっている可能性はありますよ。
ワキガにはワキガ専用のデオドラントクリーム、香水は強すぎないもの等、自分のニオイの程度やニオイの原因を理解している人は正しい対処ができているかと思います。
ですが「とにかく臭いを抑えるグッズを使おう!」といった考えの人は、グッズの選び方も適当になってしまい、ニオイの原因や原因物質が混ざってしまうことで逆にニオイを悪化させてしまい、ニオイ対策したつもりがスメハラ加害者になってしまっていることもあるので気をつけて下さい。

柔軟剤のニオイ

柔軟剤にもレノア、ダウニーなどいろいろとありますし、いい匂い、香りだと思ってる人も多くいると思います。ですが、柔軟剤の匂いで眩暈がしたり吐き気までしてしまうような人も居るのです。中にはマンションの隣の住人から、ベランダに干されている洗濯物が柔軟剤臭いと苦情を言う人までいるほどです。
柔軟剤のニオイをいい香りと思っている人も多いだけに対処が難しいスメハラの一つです。

体臭や汗の臭いを香水で誤魔化す

体臭を香水で誤魔化すこと自体は海外ではよくあることです。ですが日本人には不向きなのだと思います。そしてよくあるのが汗をかいてしまったから香水で誤魔化そう!といった行為です。これは汗の臭いと香水のニオイが混ざってしまうことでよけいに悪化してしまう可能性がありますよ。

香水で体臭が悪化してしまうことについて詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

靴を履く直前に靴用の消臭スプレーを噴きつけている(商品による)

商品にもよりますが、靴用の消臭スプレーを外出直前に噴きつけてしまうと靴のニオイと混ざって悪化する可能性があります。こういった靴用の消臭スプレーを使用する際は履く前日のうちにスプレーを噴きつけておくのがベストです。
足の臭い、靴の臭いを消す方法について知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

まとめ: 相手に悪気がないことを忘れずに

スメハラに関しては本人に自覚がない場合が多く、当然ながら悪意があるわけでもありません。
特に、香水のニオイがキツイと感じる人のなかには、エチケットとして香水を使用している人も多いのです。

相手に対する思いやりや気遣いを忘れないようにしましょう。

また、考えなしにスメハラをしてしまうことで名誉棄損で裁判沙汰にされてしまうような事例もあるのでスメハラの対策はちゃんと考えて、対応策を整理した上で行うと良いでしょう。

スメハラと裁判について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧下さい。

この記事を書いた人

岸田茉麻

コスメコンシェルジュ。
日本化粧品検定1級所持。

現在は美容ライター・エディターとして活動しており、コンテンツ制作や美容サイトの監修に携わっています。
大手出版社に就職するも、美容への憧れを捨てきれず化粧品会社へ転職。美容部員として現場経験を積み、女性の抱えるお悩みにたくさん触れてきました。
美容はもちろん、食生活に関するアドバイスも行っています。特に、美白ケアやアンチエイジングに関することはお任せください。

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コスメコンシェルジュ。
日本化粧品検定1級所持。

現在は美容ライター・エディターとして活動しており、コンテンツ制作や美容サイトの監修に携わっています。
大手出版社に就職するも、美容への憧れを捨てきれず化粧品会社へ転職。美容部員として現場経験を積み、女性の抱えるお悩みにたくさん触れてきました。
美容はもちろん、食生活に関するアドバイスも行っています。特に、美白ケアやアンチエイジングに関することはお任せください。

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