酷い口臭は病気?口臭の種類によっては重大な病気の可能性も!

酷い口臭は病気?口臭の種類によっては重大な病気の可能性も!

人を不愉快にさせるほど口臭が強いのは、食べ物や歯磨きの手抜きなどが原因ではない可能性があります。口臭の原因はいくつかありますが、どのタイプに当てはまるのか、またどのような病気で口臭を発生させるのか詳しくみていきましょう。

口臭のタイプは大きくわけて5種類

 

口臭といってもさまざまな要因によって引き起こされます。自分がどのタイプなのか、日常生活と照らし合わせながらチェックしてみましょう。

生理的口臭

寝起きの口臭が酷くて驚いている
生理的口臭の原因は唾液量の減少、口腔内に細菌が増殖、ホルモンバランスの乱れが主に関係しています。たとえば、このような状況で口臭を感じることありませんか?

・朝起きてあくびをする時に口の中が臭い
・お昼ごはんの前など空腹の時に強く感じる
・会議や発表などで極度に緊張した時に口臭がある
・仕事などで忙しく体が疲れている時
・生理前や生理後などに口臭がある
・妊娠中、とくに初期の頃に口臭がある
・年齢とともに口臭が強くなっている

日常生活のふとした時に感じる口臭は、周囲に知られないほど弱いことが多いのですが、「臭う」と自分自身が気付いてしまったことでそのニオイを強めてしまう可能性があります。

病気による口臭

病気で口臭が悪化している

風邪を引いた時、花粉症などで鼻が詰っている時、あるいは糖尿病や肝臓が弱っているなど病気を発症している時に口臭を感じるケースが多いです。体が弱っている時は歯磨きができない日が多くなるだけではなく、歯周病や歯に歯垢が溜まりやすくなるなど歯の病気も同時に発症する確率が高くなります。
とくに、風邪などで熱が高い時は体の体温が上昇し脱水症状になりがちです。喉がカラカラなど、口の中の水分不足を引き起こしたことで雑菌が繁殖し、口臭を強めます。

心理的口臭

不安な気持ちが口臭を悪化させている

誰かの口臭が気になり「自分も臭うのでは?」など、心理的に追い込まれた時に口臭は強くなります。本当ならあまり臭いがなかったのに、口の中が臭うという思い込みや周囲に口臭がバレないか心配と精神面が不安定な時は、人一倍、臭いに敏感な状況を作ります。これは、極度の緊張感により唾液量が減少したり、口腔内が乾燥して菌の繁殖による臭いです。

ストレスによる口臭

ストレスで自律神経が乱れることによる口臭悪化
職場で上司に怒られる、プレゼンを成功させなくてはならない、大切なテストがあるなど、人はストレスに感じると自律神経が乱れるため口臭を強く感じさせてしまいます。
ストレスが溜まると唾液の分泌量に関係する副交感神経の機能が弱ります。そのため、自律神経が乱れている時は、口の中がカラカラだったり粘りの強い唾液が増えるなど、口臭を感じさせる原因へつながるのです。

飲食による口臭

飲食による口臭悪化

焼肉や餃子などを食べた後、口臭が強く感じるのはニンニクやネギ、ニラなどの香味野菜が関係しています。これら臭いの原因となる野菜には、辛味成分であるアリシンが含まれています。アリシンは体内に取り込まれると臭いの原因となる物質へ変化します。吸収された臭い成分は胃の中からだったり体液として口臭を感じさせます。
また、お酒やコーヒーなどの飲み物も口臭を強くさせます。これらの飲み物は口腔内を乾燥させる働きがあり、雑菌繁殖により口臭を強めます。

口臭が臭くなる主な病気と臭いの特徴

女医が口臭が悪化する病気や臭いの特徴を解説

病気が引き金で口臭を強く感じさせてしまう場合もあります。症状によって口の臭いに違いがありますので、自分がどんな口臭なのか確認した上で病気と照らし合わせてみてください。

歯周病

歯と歯肉の間に細菌が溜まり、炎症を引き起こす病気です。自覚症状はほとんどなく、歯磨きをしている時に出血したり歯茎磨きした時に痛みを感じると歯周病の可能性が高いです。
血の臭い・生臭い臭い

糖尿病

糖尿病は血液の糖を分解するインスリン量が減少し、血糖値が高くなる病気です。一度発症すると完治することが難しく、進行が進むと血管が傷つき心臓病や失明など生死に関係する大きな病気に発展してしまう可能性があります。

甘酸っぱい臭い

扁桃炎による濃栓

扁桃炎といえば喉が赤く腫れ上がり痛みが出るなど、風邪をひいた時に起こりやすい病気です。子供が多く発症しやすいのですが、大人でも扁桃炎を患う人が増えています。扁桃炎になると膿栓ができやすくなります。
風邪を引いてクシャミなどをした時、口の中から米粒のような白いかたまりが出たことありませんか?これを潰すとものすごい臭いを放つのですが、別名「臭い玉」とも呼ばれているほどです。風邪をひいて口臭があるのなら、膿栓ができている可能性が高いです。

血の臭い、ドブ臭い、生ゴミの臭い、排出物の臭い、大便の臭い

肺がん・肺腫瘍

肺がんは日本人の2人に1人が患う病気といわれており、死亡率も高い疾患です。肺に発生する悪性腫瘍により機能低下させ、主な原因は喫煙が関係していますが、ほかには副流煙や食生活の乱れなども肺がんを発症させてしまいます。

肉が腐ったような臭い

胃がん

胃の粘膜に炎症や萎縮が起こり、腸粘膜が発生して胃がんへと進展してしまいます。日本では肺がんの次に多い病気として知られており、どちらかといえば男性に多く見られます。早期がんと進行がんがあり、症状に合わせた治療を早期でおこなうことで改善を望めます。

肉が腐ったような臭い、卵が腐ったような臭い

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、食べたものが消化されずに食道へ強い酸性の胃酸が逆流し、食道が炎症を引き起こしてしまいます。原因は脂っぽい食事の食べ過ぎやたんぱく質の多い食事、加齢や姿勢の悪さなどが関係しています。

ツンとした酸っぱい臭い、硫黄の臭い、刺激臭

咽頭がん

咽頭がんは、鼻の奥から食道の入り口にかけてできるガンです。中耳炎が治らない、食事中に飲み込む時に違和感を感じる、片方の扁桃腺だけ大きくなっているなどの自覚症状があります。タバコを1日に何本も吸う人やお酒をよく飲む人ほど、咽頭がんになりやすいといわれています。

肉が腐ったような臭い、膿臭い、ドブ臭い

蓄膿症(副鼻腔炎)

風邪や花粉症などにより鼻が炎症を起こし、副鼻腔に膿が溜ったことで蓄膿症を発症します。子供から大人まで患う確率が高く、ドロっとした黄色い鼻水や喉の奥から粘りの強い鼻水が流れ落ちるなどの症状を実感できます。

鼻水の臭い、膿臭い

肝硬変・肝臓がん

肝臓がんの多くは肝炎ウイルスや肝硬変により発症します。肝硬変になると血流が乱れるなど全身の機能を低下させてしまい、食欲不振や顔色が悪いなど体の異変も起こります。

焦げたような臭い、アンモニアの臭い

腎不全

腎不全は腎臓の機能が弱り、通常の働きをしない状態をいいます。腎臓は血液中の老廃物や塩分をろ過して、尿などと一緒に体外へ排出させる働きがあります。腎不全になると夜間の尿の回数が増えたり、逆に進行が進むと尿の回数が減ります。また、頭痛やけいれんなど体の異変も感じられるようになります。

魚が腐ったような臭い、アンモニアの臭い

口腔カンジダ菌

カンジダ菌といえば女性特有の膣の病気と思われがちですが、実は口腔内感染もあります。カンジダ菌が口腔内に感染すると、口の粘膜部分が乳白色の斑点や腺模様ができるなど、見た目でもわかる症状があります。また、口の中に痛みを生じたり、食べ物の味がわからないなどあります。

焦げたような臭い

魚臭症

魚臭症はトリメチルアミン尿症といい、体内でトリメチルアミンという物質が分解されないことで、尿や汗などと混じって特有の臭いを発症します。通常の体は、この臭いの原因であるトリメチルアミンは肝臓にある酵素の働きによって消臭されます。

魚臭い、生臭い、生ゴミの臭い

虫歯を治療しても口臭が臭い

二次カリエスとは何なのか疑問に思っている女性

歯が痛んだり、穴が開いたりすると虫歯治療をして健康状態を保ちますよね。虫歯があると雑菌繁殖のせいで口臭も強く感じてしまいますが、治療するとほとんど臭いを感じることがありません。それなのに口臭を感じてしまうのは、もしかしたら二次カリエスの可能性があります。

二次カリエスとは虫歯治療した歯が二次虫歯になっていることをいい、虫歯治療で銀歯や詰め物をした隙間から虫歯になってしまうことです。というのも、治療で使われる詰め物は人工物なので、時間が経過すると劣化するからです。
虫歯治療で詰めた部分に隙間が生じ、食べ物カスなどにより菌が繁殖すると再び虫歯は起こります。詰め物が変色している、取れかかっているなどがある場合は早目に歯医者へ出向いて治療しましょう。
歯が痛んだり、穴が開いたりすると虫歯治療をして健康状態を保ちますよね。虫歯があると雑菌繁殖のせいで口臭も強く感じてしまいますが、治療するとほとんど臭いを感じることがありません。それなのに口臭を感じてしまうのは、もしかしたら二次カリエスの可能性があります。
二次カリエスとは虫歯治療した歯が二次虫歯になっていることをいい、虫歯治療で銀歯や詰め物をした隙間から虫歯になってしまうことです。というのも、治療で使われる詰め物は人工物なので、時間が経過すると劣化するからです。
虫歯治療で詰めた部分に隙間が生じ、食べ物カスなどにより菌が繁殖すると再び虫歯は起こります。詰め物が変色している、取れかかっているなどがある場合は早目に歯医者へ出向いて治療しましょう。

口腔内の細菌が原因で重大な病気を招き死亡することも!?

口腔内を何らかの原因で傷つけてしまったり、口内炎など炎症トラブルを引き起こしている場合、早期治療するように心がけましょう。口の中は食べ物などによって菌の繁殖がとても早いんです。口腔内が傷ついた状態で菌が繁殖してしまうと、傷口から侵入して血液に流れてしまう可能性があります。

血液は頭から爪先まで全身を巡っているため、菌が一緒に流れてしまうと脳機能を低下させ脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすきっかけとなるケースもあります。死に連結する怖い病気も口の中から発症する可能性がありますので、口腔内の健康は常に意識して過ごしましょう。

まとめ

女医が病院での診察を推奨している
口臭を感じ、なかなか改善されないのでしたら病気の疑いもあります。口臭は健康をお知らせするサインでもありますので、異常を感じたらまずは口腔外来などのある病院で検査することをおすすめします。

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臭いラボパートナー 編集部

医師監修と言われている情報でさえも信憑性が低いものがある昨今、臭いラボパートナー編集部が信頼性の高い情報を発信します。 体臭や口臭など臭いに関することなら幅広く何でも紹介。 健康にかかわることですので、資格として医学博士、日本医師会認定産業医など医師としての資格はさまざまありますが、そういった資格を所持した専門医に相談することもおすすめします。

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