友人と話していると、突然相手が咳き込んだり、鼻水がでたりする、電車に乗ると周囲の人が目をこすったり、くしゃみをしたりする…こんな不思議な現象に悩まされている方が増えています。自分は何ともないのに、周りに人にアレルギー反応がおこっているような状態に戸惑いを覚える方がほとんどです。このような現象はPATM(パトム)と言われる症状である可能性があります。

PATM(パトム)の症状と原因

PATM(パトム)とは、People (are) allergic to meの略で、自分自身が周囲の人々にとってのアレルゲンになってしまう症状のことを指します。
例えるなら花粉症の人にとってのアレルゲンは花粉ということになりますが、PATMの場合はそ自分自身がその花粉と同じように、人に影響を与えてしまうアレルゲンになってしまうということです。
日本ではまだ耳慣れない言葉で、ご存じない方の方が多いことと思います。この症状についての詳しいことはまだ明確に解明されていません。

PATMの症状とは?

PATM(パトム)の主な症状は、周囲の人にアレルギー的な反応を起こさせてしまうことです。具体的には<u>くしゃみをする、咳き込む、目をこする、鼻を押さえる、すするというような反応です。そしてほとんどの場合、自覚症状がありません。わずかながら感じられる自覚症状としては、皮膚がかゆくなったり、身体から何かが蒸発しているような感じがしたりするという程度です。自分自身が鼻をすすったり、くしゃみが止まらなくなったりすることはありません。

PATMの原因は未解明

現状では、周囲の人のアレルゲンとなってしまうPATMの原因はまだ解明されていません。ただ、皮膚から放出されている皮膚ガスに化学物質が含まれていることが原因ではないかと言われています
皮膚ガスは、糖質、脂質、タンパク質の代謝物や、呼吸によって血液や汗に入り込んだ外来性物質が、皮膚の表面で生物的反応や化学的反応によって揮発することによって発生します。皮膚ガスにはアルコールを摂取した後に発生するアセトアルデヒド、汗の量が増えると発生する酢酸、身体を酷使した時や、ストレスが高まった時に発生するアンモニア、加齢にと思ない発生する2-ノネナール、体内に侵入した化学物質が血液に混ざって発生するトルエンなどがあげられますが、全容は明らかになっていません。
これらの<u>皮膚ガスの中で体内に侵入した化学物質が血液に混ざって発生する化学物質がPATM(パトム)の原因ではないかと考えられています。皮膚ガスとして発生する化学物質として、石油に含まれている物質で、毒劇法により医薬用外劇物に指定されている<u>キシレン、o-キシレン、p-キシレンなど、シックハウス症候群の原因になる物質、消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当するエチルベンゼン、消防法による危険物(第4類第1石油類)に指定されているトルエンなど、明らかに人体に害を及ぼす物質が、検査の結果、検出されています。

PATMと一般的な体臭との違い

PATM(パトム)と一般的な体臭の違いは、臭いを自覚しにくい、周囲に人もアレルギー反応は起こっているものの臭いは感じていないということです。
普通の体臭であれば、自分でも臭いと感じ、周囲の人も臭いに対して不快感を示します。しかし、PATM(パトム)の場合、ほとんどの場合、自分も周囲の人も、臭いを感じることはありません。ただ周囲の人たちは感じていない臭いに身体が反応し、アレルギー反応を起こしてしまいます。
そのような状態が続くと、自分が悪いことをしている、周囲の人に迷惑をかけているという気持ちになってしまう人も少なくなりません。その結果、周囲の言動に過剰に反応するようになってしまい、人と接することが怖くなってしまうこともあります。
実際に体臭がある場合には、汗のケアなどで改善していくことができます。しかし、PATM(パトム)の場合には自覚症状がありません。何をどうしたらよいのかわからず、病院へ行っても、気のせいでは?で済まされてしまい、ただただ落ち込んでしまう人もいます。常に自分が臭いを出しているのかと不安になる自己臭恐怖症に陥ってしまうケースも少なからずあります。解決法が見つからず悩んでいる人の多いPATM(パトム)ですが、PATM(パトム)をケアすることはできないのでしょうか?

PATMをケアする治療

PATM(パトム)はまだ解明されていない部分が多く、治療法も確立されていません。ただし、検査によってPATM(パトム)が発生した原因を調べ、その原因物質を排出させるという治療で改善することができます。

PATMの検査方法

自宅の近くに治療を受けられそうなクリニックがない、まず検査してみたいという方には、ネットで受けられる検査があります。ただし、実際にPATM(パトム)の治療を始める場合には、他の検査も必要になる場合があります。*検査の料金はクリニックによる違いもありますが、検査する項目の量によっても異なります。
ネットでも申し込みができる検査方法

皮膚ガステスト 〔20,000円~28,000円〕

申込をすると、皮膚から放出されるガス成分のうち、検査可能な68成分についてガスクロマトグラフ質量分析法という分析方法を用いて検査できる皮膚ガス検査キットが送られてきます。キットに含まれている皮膚ガス検査用サンプラーを指示に従って数時間装着した後、返送すると後日1時間あたりに皮膚から発散する化学物質の量と、比較用データが送られてきます。

遅延型フードアレルギー 〔96項目27,000円 ~219項目 40,000円〕
通常の食物アレルギーのように食後すぐに反応が出ず、数時間経ってからアレルギー反応がおこる遅延型フードアレルギーは、原因物質が特定しにくい食物アレルギーです。IgE抗体の検査ではわからなかった原因物質を見つけることができます。遅延型フードアレルギーの症状は皮膚、耳鼻咽喉、呼吸器、消化器、血液、心臓、筋肉、関節、精神状態など、身体にも心にも様々なトラブルを引きおこします。その中にはPATM(パトム)を悪化させる恐れのある腸内環境を悪化させるという症状もあります。その為、遅延型フードアレルギーの原因物質を特定することが、PATM(パトム)の改善に繋がる場合があります。

有機酸検査(OAT)〔36,000円~38,000円〕
尿中の74項目の代謝物マーカーを測定し、腸内の悪性細菌や酵母菌の増殖、ミトコンドリア機能やクエン酸回路など細胞の代謝機能、栄養素や神経伝達物質などの詳細について分析する検査です。有機酸の量に異常がある場合、腸内環境の悪化やエネルギーの生成の滞りに繋がります。その為、有機酸の量を検査することで、腸内環境の悪化の原因を特定することができ、PATM(パトム)の改善に繋がる場合があります。泌尿器科でも検査が受けられます。

尿中環境汚染物質検査 〔28,000円~44,000円〕
体内に蓄積された環境汚染物質がどの程度尿中に存在しているかを調べる検査です。尿中に存在する環境汚染物質の量を確認することで、肝臓の解毒機能、身体への曝露量を知ることができ、PATM(パトム)の改善に繋がる場合があります。泌尿器科でも検査が受けられます。

毛髪ミネラル検査 〔13,650円~18,000円〕
体内に存在する水銀・鉛・カドミウム・ヒ素・アルミニウムなどの有害重金属が毛髪に排泄されている量を調べる検査です。

PATMの治療法

PATM(パトム)は、現時点では明確な原因が特定していません。その為、確実な治療法があるわけではありません。現在行われている治療は、体内の循環をスムーズにし、有害物質を体外に排出する機能を高める為の治療が主に行われています。
通常、人間の体は肝臓や腎臓、リンパ液、汗、尿などの働きで、有害物質が体内に蓄積せず、体外に排出されていきます。ところが、体内の循環が滞ってしまうと、有害物質が体内に蓄積してしまいます。そして、PATM(パトム)は、蓄積した有害物質が皮膚の表面で揮発することにより、感知することのできない臭いを発生させているのではないかと考えられています。その為、検査で確認した有害物質の種類により、身体の中で排出機能が低下している部位を特定し、その部位の排泄機能の回復させる治療が行われます。
身体全体として考えると、検査で特定した体内の有害物質を体外に排出する為に、腸内環境を整えることと、体内に有害物質をため込まない為の食事指導などを通じて、人間の持つ自然治癒能力を高めることが重要と考えられています。
PATM(パトム)の治療は基本的に検査も含めて自費診療です。保険は適用されません。クリニックによって料金は異なりますが、上記の検査料に加えて、初診料、カウンセリング料など、初回は2~3万円程度必要です。

PATMの治療ができる病院はあるの?

PATMに関して扱っている病院等

PATM(パトム)の治療が受けられる病院 小西総合医療内科

小西総合医療内科のサイトからの抜粋「当院では、少しでもお役に立ちたいという気持ちから、体のバランスを整える治療を提案しています。治療によって症状が改善されている人がいますが、絶対に治るという訳ではありません。 また、体全体のバランスの状態を正確に評価するためには最初に検査代金として15−20万円程度かかります。治療も一月に最低で3−5万円かかります。治療期間は最低でも1年間は見ていただかなければいけません。まずできることは、身体のバランスを整えデトックス機能を調節することです。PATMの主訴である刺激臭とそこから引き起こされる周囲の人への影響は、身体のデトックス機能が低下しバランスを崩したことによる特殊物質に起因していると考えられるからです。」

PATM(パトム)の研究で有名なドクター 東海大学理学部化学科 関根嘉香教授

東海大学理学部化学科 関根嘉香研究室http://www.sc.u-tokai.ac.jp/sekineLB/
室内環境、シックハウス症候群などの研究をしていらっしゃる教授で、2017年室内環境学会学術大会において、PATMに関する研究を学会で発表されました。
「皮膚ガスがアレルギー様症状を誘発するかどうかを精査する必要があり、皮膚表面に棲む常在菌の関係も調べたい。その後、仮説が正しければ、なぜ体内から化学物質が出てくるのかといった医学的な研究が要る。そのためにはまず、PATMに興味を持ってくれる研究者を集めるのが初めの一歩になる」とおっしゃる関根教授は今後も、多角的な検討を進めていく予定だそうです。

体臭クリニック

ネットで生体ガスや体臭検査キットを申し込める会社です。検査後、結果に従ったアドバイス、臭いの種類に合わせたオーダーメイド消臭洗剤を注文することもできます。
検査をすることでPATMの原因物質が体臭に含まれているかどうかの特定が可能。
改善のためのアドバイスや提案をしてくれる。

神戸元町整骨院KU

腸内環境を整えることでPATM(パトム)が改善できるのではないかと考え、東洋医学の観点から施術を行います。

ホリスティック自然療法整体院【関西カイロプラクティック】

こちらにあるフィシオコースは特殊なフィシオエナジェティック検査を使ってPATMの原因を調べることが出来る。

治療でPATMが治った人の症例

小西総合医療内科で治療をされた40代女性のケース

自覚症状はなかったが、13歳から周囲の子供たちに臭いと言われ、周囲にアレルギー反応を起こし続けていた。27歳で結婚、出産、その後離婚宣告される。その後、自分で調べてアメリカからサプリを取り寄せてニオイは改善したが、刺激性ガスは消えなかった。その後も調べ続けていろいろな方法を試したが効果がなく、辛い生活を送っていた。40代になってから小西総合医療内科を知り治療を受け、長い13歳からの30年間に終止符が打てた。

「今までできなかった私の性格の解放、とにかく緊張しっぱなしの人生だったのでどこまで精神的におおらかさを取り戻せるかわかりませんが、明るく素直に感謝を忘れず生きていきたいと思います。PATMで困っておられる方は意外に多いのかもしれません。PATMのつらさはよく分かっています。ぜひ人生を投げ出したりあきらめたりしないで、今からでも治療して残りの人生を豊かにしましょう。」

下記サイトより抜粋。

あきらめず、まずは専門家に相談を!

自分では臭いを感じていないのに、周囲に人にアレルギー反応がおこる、医者に行っても相手にされず、解決法が見つからない…日常的にこのような状態が続いていると、仕事にも差支え、対人関係にも不安を感じるようになってしまいます。
自分一人で悩んでいても解決の糸口は見つかりません。とはいうものの、PATM(パトム)はまだ認知度が低く、対応してもらえる病院が少ないことも現実です。
それでもあきらめず、PATM(パトム)に対して理解があり、アドバイスや治療をしてくれる専門家に相談してみましょう。

この記事を書いた人

臭いラボパートナー編集部

医師監修と言われている情報でさえも信憑性が低いものがある昨今、臭いラボパートナー編集部が信頼性の高い情報を発信します。
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