魚臭症かも?魚臭い体臭や口臭の人は症状をチェック!

「魚を食べていないのに、体臭が魚臭い」「腐った魚のようなニオイがする」
そんなふうに自分の口臭や体臭が魚のようなニオイに感じる場合や周りに指摘される場合、ひょっとすると「魚臭症」を発症しているかもしれません。

『ザ!世界仰天ニュース』でも紹介された、この「魚臭症」という病気。聞き慣れない人がほとんどかと思いますが、実は最近この「魚臭症」の患者が増えているという噂も…。
一体どんな病気なのでしょうか?

「魚臭症」とは?

正式名称は「トリメチルアミン尿症」と言い、本来は体内で分解されるはずのトリメチルアミンという有機化合物が代謝異常によって分解できず、汗や尿・呼気に排出されてしまうという代謝疾患です。

トリメチルアミンは特定悪臭物質として法令上規制対象にもなっている物質で、魚が腐敗したときのニオイの原因となる物質です。
このことからトリメチルアミン尿症は一般に「魚臭症、魚臭症候群」などと呼ばれますが、実際は魚臭(生臭い)だけでなく、生ゴミ・下水のような体臭と感じられることもあるようです。

魚臭症は常染色体の劣勢遺伝が原因で起こる先天性遺伝疾患ですが、肝機能障害や肝機能低下などで後天的に発病することもあります。
とてもめずらしい病気で患者数は全世界で700人ほどと言われていますが、潜在的患者数はもっと多いのではないかとも言われています。

近年、『ザ!世界仰天ニュース』というテレビ番組で紹介され話題になりました

魚臭症はなぜ起きるのか?

魚臭症を発症する原因は2種類あります。では、一体どんな原因があるのでしょうか。

先天性疾患によるもの


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魚臭の原因トリメチルアミンは、体内の酵素「フラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO)」によって分解されます。
このFMOが先天的に欠如しているor低活性である場合、トリメチルアミンの代謝・分解が不十分となり魚臭症を発症します。
遺伝タイプは劣性なので兄弟でも発症する人としない人がいますが、家族に魚臭症の人がいる場合は自身も保因者である可能性があります。
遺伝子の異常が原因なので、根本的な治療・完治は難しいのが現状です。

後天性疾患によるもの


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魚臭症に罹患する人のなかには、まれに肝臓機能の障害や低下などが原因となる人もいます。
これはトリメチルアミンを分解するFMOが肝臓に存在するからで、肝機能にトラブルがあれば必然的に酵素も弱まったり分泌されなくなったりするためです。

アルコールを多く摂取する人、若い頃から継続してずっと飲酒を続けている人などは肝臓への負担が強く、中高年層に多く見られる内蔵肥満を伴う高血圧患者も肝機能に影響を及ぼすとされています。
その他にも糖尿病や肝炎ウイルスへの感染なども肝機能障害になるリスクが高いため、これらの病気を患っている人は魚臭症になるリスクがあると言えるでしょう。

しかし後天性の場合は遺伝せず、肝臓機能が回復すればニオイも改善される可能性があります。
なお、肝臓の調子が悪いと魚臭症以外にもいろいろな体臭の原因となります。

魚臭症の症状や、チェック・診断方法が知りたい!

魚臭症の症状って一体どんなもの?

その名の通り、体臭や口臭・汗・尿からアンモニア臭や魚のような生臭いニオイ、生ゴミのようなニオイなど不快なニオイを発するのが症状です。

体臭以外は健康面での問題もありませんし、当人はニオイに気付かないケースが多いのも特徴で、家族や周りの人から指摘されて気付く場合が多いようです。

一般にあまり知られていない病気のため、周囲に「体臭がきつい人」や「不潔な人」と言った印象を持たれ誤解されてしまったり心無い言葉を言われたりと辛い思いをする患者さんも多く、健康面では支障がないものの人前に出られなくなったり仕事を続けるのが困難になったりするなど、日常生活に支障をきたすこともある深刻な病です。

魚臭症かどうか自分でわかる?

自分が魚臭症なのか、自らチェックするのは非常に困難です。
なぜなら、人間には「自己順応」という性質が備わっているからです。
自己順応とは、あるニオイをしばらく嗅いでいると、そのニオイをまったく感じなくなったり非常に弱くしか感じられなくなったりすることを言います。いわゆる「鼻が慣れてくる」状態です。
本来ニオイを嗅いで「不快なニオイ」と感じるのは体の防御反応によるものです。
嗅覚が順応せず、すっと不快に感じるニオイを嗅いでいると、ストレスが溜まってしまいますよね。そんなストレスを軽減するために、脳が刺激を感じないようにしてしまうのです。
家庭のニオイやつけ過ぎの香水なども、常にそのニオイを嗅いでいる当事者は脳のしくみによる自己順応によって感覚が鈍り、わからなくなってしまっているのです。

魚臭症の診断方法とは


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手っ取り早く、且つ確実に魚臭症であるか診断するには専門機関に依頼をするのがベストです。日本だと、昭和薬科大学に魚臭症を専門に研究している先生がおり、魚臭症の検査も行われています。

検査キットを送ってもらい、尿など必要なサンプルや同意書などを送り返すと検査をして貰えますので、本気で悩んでいる人はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

申し込み方法など詳しくは
こちらのサイト【魚臭症候群,魚臭症,トリメチルアミン尿症,Trimethylaminuriaの日本におけるホームページ】を見てみてください。

魚臭症の対策方法を紹介

抜本的な治療法はないとされる魚臭症ですが、対策は存在します。
魚臭症に効果があるとされる対策方法をいくつか紹介します。

ニオイの原因物質を食べない

現状、最も確実かつ効果的な対策法です。
魚臭症の人は、「トリメチルアミン」の分解・代謝が苦手、もしくはできないことにより悪臭を発します。
つまり、食事からトリメチルアミンを生成する成分を食べなければ嫌なニオイを発することはないのです。
この原因になるものを食べない「食物除去」という方法は、魚臭症だけでなく食物アレルギーの対策としても用いられるれっきとした治療法です。
魚臭症の場合、トリメチルアミン前駆物質と呼ばれるコリンレシチン、トリメチルアミンオキシドなどを多く含む食品を控えるのがポイントです。

卵は卵黄にコリンが多く含有されるため全卵もダメで、卵を使ったお菓子や麺なども摂取を控えた方が良いとされています。肉類は内蔵肉の他、赤身(脂身の少ない)肉や油は多いですが調理後にコリン含有量が増えるべーコンなども控えた方が良いとされています。
他にも、イカやタコ・エビ・カニなどを含む魚介類やアブラナ科の野菜、ふすまや胚芽・ブラン入りの小麦粉、シリアル、豆類などもニオイを発生する原因になってしまいます。
ただし、コリンは胎児の発達に不可欠な物質です。
乳幼児・子供・および妊婦さんは過剰に制限するべきではないので、医師に相談のうえ食事のコントロールを行ってください。

魚臭症でも安心して食べられる食べ物は?

レシチンがあまり含まれておらず、魚臭症の人が食べてもニオイリスクの低い食べ物も存在します。

卵白や肉の脂身、アブラナ科以外の野菜(ただしアスパラ・キャベツ・ほうれん草などは控えた方が良いとされる)、卵を使っていないお菓子や果物類、白米やパスタ、乳製品(ただし豆乳は控えた方が良い)などもレシチンやコリン含有量は低いため安心して食べられます。

ここで気をつけたいのが、穀類やシリアル。
同じシリアルでもコーンフレークはOKでオールブランはNGなど、ものによって食べても良いものと悪いものが混在しています。

このように食べられるものも多いので、工夫次第ではあまりストレスを感じることなく食事を取ることができますよ。

詳しくはこちらのページ【白身魚と赤身魚の違い】も参考にしてみてください。

パイナップルを食べる

これは民間療法の域を出ませんが、魚臭症に悩む人の間では生のパイナップルを積極的に摂取するのが人気のようです。
パイナップルには「ブロメリン(ブロメライン)」という消化酵素が多く含まれており、これは非常に強力なタンパク質分解酵素です。パイナップルを食べると舌にビリビリと刺激を感じるのはこのブロメリンによるものです。
このブロメリンが、トリメチルアミンの分解を手助けしてくれるのではないかという記述もありますが、実際に医療機関が推奨するものではありませんのでその効果はイマイチ不透明です。
なお、パイナップルを食べるときは必ず生か生のまま冷凍したものを食べるようにするとのこと。これは60℃以上に加熱するとブロメリンが失活してしまうからで、缶詰のパイナップルも加工過程で加熱処理を行っているため効果が期待できないそうです。

腸内洗浄


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また、こちらも確立された治療法でありませんが、腸内洗浄を推奨している人も多いようです。これはクリニックなどで行われるコロンハイドロセラピーだけでなく、下剤などでも良いんだとか。

要は、ニオイの原因となるトリメチルアミンオキシドをなるべく早く体外に排出することを目的としているようです。
なお、下剤などを使用した際は腸内の環境を整えるためにビフィズス菌など乳酸菌を多く含む食べ物やサプリメントを摂取するようにしましょう。

専門機関(大学病院)を受診する

どんな病気でもそうですが、専門の医療機関を受診してみるというのは非常に重要です。
なぜなら、自分では魚臭症のつもりでも本当は別の病気を罹患している場合や、単に生活習慣に問題があり体臭がきつくなってしまっている場合などもあるからです。

魚臭症に関してはどこでも気軽に診てもらえる病気ではないのがネックですが、日本では昭和薬科大学には魚臭症を専門に研究を行っている先生がいます。
郵送による検査も無料で実施されているようなので、魚臭症を疑う人はぜひ依頼してみてはいかがでしょうか。

コリンやレシチンといった魚臭の原因になってしまう反面、体の機能を維持していくために一定量の摂取が必要不可欠な成分です。
自分の判断で極端に摂取量を減らすなどしてしまうと体に悪影響になることもあります。
専門の医師に相談し、その指導のもと上手に病気と付き合っていけるようにしたいですね。

まとめ

魚が腐ったようなニオイの体臭になってしまう魚臭症(トリメチルアミン尿症)。遺伝や肝臓の機能障害で発症するこの病気は根本的な治療法はまだ確立されていないものの、食事に気をつけることで嫌なニオイを発することなく生活できることがわかりました。

患者さんの中にはニオイの出る食べ物もずっと我慢するのではなく、休みの前日に食べるなどしてタイミングにあわせたメリハリある生活をしている方もいるようです。

きちんと対策を行えばニオイを気にせず生活することもできるので、1人で悩まずぜひ一度専門外来を受診し、正しい対策方法を試してみてくださいね!



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