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まだ20代、まだ30代だから歯周病のわけはないと思いながらも、口臭が気になり、もしや…?と思っていませんか?もし口臭の原因が歯周病なら一刻も早く治療を始める必要があります。口臭の原因を知る為に、口臭の原因の種類や、歯周病の症状について確認していきましょう。
その口臭は歯周病が原因?
口臭にはいくつかの原因がありますが、その中のほとんどは口の中のトラブル、特に歯周病が考えられます。歯周病は初期の段階では虫歯と違って痛みや見た目の変化がない為、発症に気が付かないでいるうちに口臭が発生してしまうのです。
ただし、その他の原因で口臭が発生している可能性もありますので、口臭全般について簡単に説明します。
口臭の主な原因
口臭の原因は主に3つあります。自分の口臭に当てはまる原因を探しましょう。
生理的口臭
誰にでもある軽い唾液の減少による口臭です。その為、特に唾液が減少する起床した時、空腹な時、緊張した時には強くなります。なぜなら唾液には、口の中を清潔に維持する働きがあるからです。
唾液は通常、無意識のうちに分泌され続けて口の中の細菌の増殖を抑え、口臭を発生させる揮発性硫黄化合物という物質の大量発生を防いでいます。ところが睡眠中や、胃が空になっている時、緊張状態が続いている時には唾液の分泌が鵜なくなってしまう為、口臭が発生してしまいます。
この口臭は、歯を磨く、水分を取る、朝食をとるといった当たり前の日常的な動作によって他人も自分も不快感をあたえない程度に臭いが弱くなります。
飲食物による口臭
ネギやにんにくなど、匂いや香りの強い食物を摂取すると、アリル化合物やセレニウム化合物などのガスが腸を通って肺から排出されるので、息が臭くなり、口臭を発生させます。食物だけではなく、タバコやアルコール、薬剤によっても、同じように息に臭いが混ざりこむと、口臭が発生します。
病的口臭
鼻炎や副鼻腔炎、咽頭炎・喉頭炎などの喉や鼻の粘膜の炎症、糖尿病、胃のピロリ菌感染症、舌癌、頬粘膜癌などの口の中のがんというような病気を発症していると、病的口臭が発生することがあります。
心因的口臭
単なる生理的口臭を強い口臭だと思い込み、そのストレスから口臭が発生します。
歯周病以外の口の中のトラブルによる口臭
虫歯、入れ歯、かぶせ物、親知らず、歯並びの悪さによって口の中に雑菌が繁殖し、口臭を発生させます。
歯周病が原因の口臭
口の中のトラブルの中で、最も口臭を発生させやすいと考えられる原因が歯周病です。歯周病は、歯と歯茎の間からに歯周ポケットという溝汚れが入り込んで蓄積し、歯肉に炎症を起こす病気です。毎日歯磨きをしていても、歯磨きの方法が間違っていたり、回数が少なかったりすると歯と歯の間、歯と歯茎の間には汚れが溜まってしまうのです。この段階ですでに歯周病の口臭は発生しています。
ところが、虫歯と違って汚れが溜まっていても見た目の変化や痛みといった自覚症状がないので、気が付かないうちに歯周病が進行し、口臭も強くなっていきます。
歯周ポケットの溜まった汚れは、細菌と混ざってプラークとなり、歯肉に炎症を起こしながら歯周ポケットをどんどん深くしていきます。歯周ポケットが深くなればなるほど、歯周ポケットの中には酸素が少なくなっていくため、酸素がないと活性化する嫌気性細菌が増殖します。そして嫌気性細菌は、悪臭を発生させる硫化水素やメチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物を大量に作り出します。その結果、歯周病特有の口臭が発生するのです。
→ 歯周病は、そのまま進行すると、口臭だけではなく、歯を支えている骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまう怖い病気です。
歯周病かどうかのチェック方法
虫歯も入れ歯もない、匂いや香りの強い食物はあまり摂らない、喫煙はしない‥など、口臭の原因が思い当たらない場合は、歯周病の可能性もあります。自分でできる歯周病チェックをしてみてください。
歯周病のセルフチェックポイント
1.朝起きたとき、口の中がネバネバする。
2.歯を磨くと歯茎から血が出る
3.歯茎がむずむずする
4.歯茎に痛みを感じることがある
5.歯肉が赤くなっている
6.体調によっては歯肉が時々腫れることがある
7.かたい物が噛みにくい
8.歯が長くなったような気がする
9.食べ物が歯と歯の間に詰まりやすい
10.歯並びが悪くなってきた
11.舌で歯を触るとザラザラしている部分がある
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ひとつも当てはまらなかった…歯周病以外に口臭の原因がある可能性が高いです。
1~3つ当てはまる…歯周病の予備軍です。歯周病の予防を始めなくてはならないレベルです。
3つ以上当てはまる…歯周病が進行しています。歯科医で治療を受けなくてはならないレベルです。
6つ以上当てはまる…歯周病がかなり早急に対しなくてはならないレベルです。
こんな症状があるときは歯科へ
セルフチェックで1つでも当てはまる症状があった場合は、歯科医で検診を受け、予防を始める必要があります。歯周病の予防は早ければ早いほど効果が高く、短期間で終了しますが、進行すれば完治が難しくなってしまいます。
健康な歯茎はピンク色で歯肉が薄く引き締まっていますが、歯周病を発症すると、赤みがかった色に変わり、厚ぼったくなっていきます。この段階では、歯を磨くと出血することがあります。
歯科医では、スケーラーという器具を使って歯垢と歯石を除去するスケーリングという治療が行われます。また、歯周病の原因となる歯並びや噛み合わせが悪い場合には、その治療も併せて行われます。
さらに歯周病が進行すると、歯茎の色が赤紫色に変化、歯肉の腫れがひどくなります。この段階では、歯茎を押すと血だけではなく膿が出たり、歯茎が退縮して歯が伸びたように見えたりしてきます。
歯科医では歯根をクリーニングする為に、歯周ポケットの中のプラークと、汚染セメント質を取り除くルートプレーニングや歯周ポケット内の細菌を死滅させるレーザー治療が行われます。
歯周病のにおい対策
歯周病のにおい対策の最も効果的な方法は歯周病を完治させることです。歯周病の完治と歯周病が発生させる口臭に効果的な対策を確認しておきましょう。
歯磨き
歯磨きの正しい方法
歯周病を予防、改善する為には歯と歯肉の間、歯と歯の間の汚れを徹底的に取り除く
正しい歯磨きの方法でブラッシングすることが大切です。
毛先を歯と歯肉の間に毛先をまっすぐにあて、軽い力で横に小刻みに動かす
→ 強く磨くと毛先が開いてしまい、歯と歯肉の間や歯と歯の間に入っていかず、歯と歯肉、歯と歯の間の汚れが掻き出せません。また、歯肉を痛めてしまう恐れもあります。鉛筆を持つような要領で持ち、力を込めずに、歯の細かい溝の汚れを取る為に大きく動かさないように注意して磨きましょう。
プラークは歯に貼りついているので、1~2分磨いても完全には取り切れません。朝や昼は時間がかけられないかもしれませんが、夜だけは、5分以上時間をかけて磨きましょう。
歯磨きの回数
起床時、毎食後、就寝前には必ず歯磨きをしましょう。3食の人は5回、おやつを食べる人はおやつを食べた後も回数にいれます。
起床時は朝食後に歯を磨くから歯磨きしなくてもいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし睡眠をとった後の口の中は唾液が減っているので、唾液の自浄作機能が低下して細菌でいっぱいになっています。朝食の前に歯を磨かないと、朝食と一緒に口の中の細菌も胃に運ばれてしまいます。
また、夕食後に歯を磨いたから就寝前の歯磨きはしていないという方もいらっしゃるかもしれません。でも就寝前は最も丁寧な歯磨きが必要です。睡眠中に唾液の分泌が減るので、できるだけ口の中を清潔にしておかなければいけないからです。
Tepe 歯ブラシ
歯科予防先進国スウェーデンにある会社の効率よくブラークを除去する歯ブラシです。
出典:http://www.dental-fit.com
Miclin-ミクリンワンタフトブラシ
歯ブラシだけでは届きにくい部位のプラークを除去する歯ブラシです。
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ブラウン オーラルB すみずみクリーンホワイト
手軽に歯垢除去を実現する電動歯ブラシ入門モデルです。
出典:https://www.oralb.braun.co.jp
アセス
嫌気性菌にすぐれた抗菌力を発揮して口臭をしずめます。
出典:https://www.acess.jp
ガム・デンタルペースト爽快タイプ
歯周病と口臭を予防しながらお口をすっきり爽快にします。
出典:http://jp.sunstargum.com
洗口液
洗口液はブラシが行き届かない場所にも届くので、歯磨きの仕上げに使うと歯磨きの効果がより高まり、口臭の軽減にも役立ちます。外出先で歯磨きができないような場合には、洗口液ですすぐだけでも歯周病の予防、口臭軽減に役立ちます。
コンクール
グルコン酸クロルヘキシジン(殺菌剤)が配合された高い殺菌力が持続する洗口液です。
出典:http://www.weltecnet.co.jp
マウスウォッシュ秀
合成の界面活性剤や殺菌剤を使わず、プロポリスなどの自然素材で作られた洗口液です。
出典:http://www.shproduct.jp
虫歯がなくて歯医者に行く機会がない人は要注意
歯周病は発症しても始めのうち自覚症状がありません。その為、定期的に歯科検診を受けることが最も効果的です。
ですので虫歯がないから歯医者さんとは縁がなくて…という人は、反対に要注意です。むし歯ができて歯科の治療を受ければ、早期に歯周病を発見してもらうチャンスがないからです。
歯科検診では歯の磨き方、歯周病になりやすい日常生活のチェックポイントの指導、歯周病を起こすかもしれない歯並びや噛み合わせなど治療をしてもらえるので、歯周病の予防に非常に役立ちます。
まあ、歯の質に合わせて、歯ブラシや歯磨き粉、洗口液なども紹介してもらえます。
歯周病は知らないうちに進行して口のにおいも悪化
歯周病は高齢者の病気だと思っている方が多くいらっしゃいますが、そんなことはありません。30代の人のうちの80パーセントの人には歯周病が発生していると言われています。
世界的に見ても、日本人の歯周病発生率は非常に高く、自歯を維持できない人が多くいます。
歯周病の最も恐ろしいところは、進行するまで自覚症状がないこと、自覚症状が出てからでは完治が難しくなることです。進行するままに任せていれば、やがて歯を支える骨が溶けて、歯を失ってしまいます。
歯周病の初期から発生する口臭は、自覚はなくても他人には不快に感じられます。でも、口臭を指摘してくれる人は、ほとんどいません。自分に置き換えて考えてみても、職場の同僚や友人に口臭があるとは指摘できないのではないでしょうか?
自覚症状がない上に、誰も指摘してくれないとなると、なかなか発症に気が付くことができません。その為、歯科医での定期検診が有効なのです。
もしかしたら口臭がしているのかも…?と思いながら、マウスウォッシュやガムなどでその場しのぎの対策を続けていては、歯周病はどんどん進行してしまいます。
まとめ
歯科医の検診を定期的に受ける
歯磨き、マウスウォッシュで歯周病ケアをする
この2つを実行して、歯周病を治して口臭を撃退しましょう。
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