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ワキガかも?ワキガ体質の特徴7つと臭いを悪化させる原因

ワキガの悩みは非常にデリケートです。人にも相談しづらく、もしも周囲へ迷惑をかけていたらどうしよう…という不安を抱えて、落ち着かないですよね。ですが、ワキガの特徴ははっきりしており、対処法もたくさんあります。
なかには、今日からすぐに始められるワキガ対策もあるのです。この記事を読んで、少しでもワキガの臭いに関する不安を和らげてくださいね。

もしかして「ワキガかも?」

“使い古した雑巾の臭い” や “生乾きの洗濯物のような臭い” などと例えられるワキガの臭い。
この臭い、自分の体から臭っているんじゃないか?と不安に感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
日本人の10人に1人程度はワキガだというデータもありますが、この数値以上に「もしかしたら自分はワキガかもしれない」と気にしている人は多いと思います。

ワキガの自覚症状がない人も多い

株式会社ヒューマが行った体臭に対する意識と対策についてのアンケート結果によると、半数以上の人が自信をもってワキガではないと言えないという事がわかりました。
自分では気づきにくいといわれるワキガ。人からの指摘をうけにくいデリケートな問題なので、汗をたくさんかいたときなど、もしかして?と不安に思う人も多いのかもしれません。
一方、家族や他人に指摘されて、初めてワキガに気づいたという人も少なくありません。他の人からすれば不快に感じる臭いでも、長期的な嗅覚疲労によって、ワキガに対する自覚症状がないというケースも珍しくないのです。


出典:https://www.huma.co.jp/index.html

ワキガの臭いや汗はアポクリン腺から分泌

いわゆる一般的な普通の汗はエクリン腺とよばれる汗腺から出ているのですが、ワキガの臭いや汗はアポクリン腺という汗腺から分泌しています。
アポクリン腺の量が多い、アポクリン腺が大きいほどワキガの臭いも強くなってきます。
ワキガ体質ではない人はこのアポクリン腺がほとんど無かったり、ごく小さく、少量しかないのです。
一般的には第二次性徴の時期あたり、思春期あたりから活発になりやすいと言われています。

アポクリン腺を除去してワキガの臭いの発生源を断ちたいとお考えの方はこちらの記事をご覧ください。

ワキガの特徴をチェック

ワキガの特徴は、全部で7つあります。
中でも大きく分けてると、汗の臭いや衣服に汗染みができるといった体質的なもの。そしてもうひとつは、家族にワキガの人がいるなどの遺伝的なものです。あなた自身に当てはまる項目があるかどうか、チェックしてみましょう。

体質的なもの:5つの特徴

ワキガは、アポクリン腺から分泌される汗が原因です。アポクリン腺は、体毛の毛根部分にあるため、ワキガ体質の人には体毛が濃い、汗をかきやすいなどの傾向が多くみられます。また、耳垢が湿っている、洋服の汗染みが黄色くなるのもワキガの体質的な特徴です。

✔ 汗を多くかく

✔ 洋服の汗染みが黄色い

✔ 耳垢が湿っている

✔ 脇の下から独特の臭いがする

✔ 体毛が多い

遺伝的なもの:2つの特徴

ワキガの原因となるアポクリン腺の数やその活性度は遺伝に大きく左右されます。両親ともにワキガ体質の場合は約80%、片親がワキガ体質の場合は約50%の確率で遺伝するとも言われており、親や兄弟がワキガの場合は、自身もワキガ体質である可能性があります。

✔ 親や兄弟がワキガ体質である

✔ 遺伝かどうかはアポクリン腺が成長する思春期にわかる場合が多い

ワキガの原因はさまざまですが、これまでに紹介した体質的なもの、そして遺伝的なものに思い当たる部分があるからといって、必ずしもあなたがワキガ体質であるとは限りません。また、万が一ワキガ体質だったとしても、制汗剤や生活習慣の改善、手術などのさまざまな方法で、ワキガの悩み解消を目指すことができるのです。


汗が臭くてもワキガとは限らない

エクリン腺から出る汗も、アポクリン腺から出る汗も最初はほぼ無臭なのですが、皮膚の汚れ、皮脂、皮膚常在菌などによって汗が反応することでニオイを発するようになるのです。
つまりワキガではない通常の汗でも臭くなるということです。
ただし、ワキガではない人の汗の臭いはワキガのようなツーンとした刺激臭ではなくすっぱい臭いで等です。

ワキガの臭いの特徴

ワキガの臭いは鼻にツンとくる独特な刺激臭で、さまざまなニオイに例えられます。
代表的なニオイの例えを紹介しておきます。

・鉛筆の芯の臭い
・カレーなどのスパイシーな臭い
・硫黄のような生臭い臭い
・ねぎや長ネギの臭い
・古い洗濯ばさみのような劣化したプラスチックの臭い
・古い使い古した雑巾の臭い
・洗濯物の生乾きの臭い
・ゴボウの臭い
・酢の臭い
・クミンの臭い

ワキガと多汗症は別の症状

多汗症はエクリン腺から汗が異常に分泌されるという症状に対して、ワキガはアポクリン腺から分泌されるので全く別の症状です。
ですが、汗の量が異常に多く、尚且つワキガ臭がするといった人は多汗症とワキガの両方を併せ持っていることもあり得ます。

ワキガの臭いを悪化させる原因

実は、日々の生活習慣でワキガの原因となるアポクリン腺を刺激し、臭いを強めてしまう場合があります。
ワキガが気になる人は、次のような習慣に当てはまるかどうかチェックしてみましょう。今日からでも、改善できることが見つかるかもしれませんよ。

運動不足や睡眠などの生活習慣

不規則な生活でストレスを抱える、また、ホルモンバランスが崩れてしまうのはワキガの症状を助長します。
例えば、睡眠不足やストレスは、交感神経を過剰に作用させます。すると、アポクリン腺を刺激するアドレナリンが分泌されるので、ワキガの臭いが強くなるのです。
また、運動不足もワキガの臭いを強くする原因となります。運動をせず、汗腺に乳酸(老廃物)が溜まってしまうと、臭いの元となるアンモニアが増加。この乳酸が、汗とともに体外へ分泌されることで、ワキガの臭いが強くなります。
普段かいている汗がベタベタしている人は、運動不足のサイン。適度な運動を心がけて、サラサラの良い汗をかきましょう。

運動不足と汗の関係、サラサラの良い汗にする方法について知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

肉類や脂質の多い食生活

肉類や乳製品、卵などの動物性タンパク質をたくさん摂るのも、ワキガの症状を助長する原因となります。
動物性タンパク質には、脂質やコレステロールが多く含まれており、多く摂ることで脂肪分が増加。この脂肪分を汗で分解する際に、ワキガの強い臭いが発生してしまうのです。
また、アルコールの過剰摂取も注意が必要です。アルコールには血管拡張作用があるため、体温を上昇させますが、体が体温を下げようとするため、発汗量の増加へとつながります。
そして、血液に溶け込んだアルコールの成分が汗と同時に体外へ分泌されると、ワキガの臭いがより強くなってしまうのです。
食生活の乱れやアルコールの過剰摂取は、ワキガの臭いだけではなく健康被害をももたらすため、思い当たる人はすぐにでも改善していきましょう。

ワキガの臭いを抑えるための対策

遺伝的な要素や体質などが原因となって発生するワキガですが、制汗剤を使って発汗を抑えることや生活習慣の改善により、ワキガの症状を緩和することができます。
また、美容クリニックでは保険が適用される治療もあるので、不安を感じている人は一度相談してみると良いでしょう。
ただし、制汗剤の多用だけでは、ワキガを根本的に解消することはできません。制汗剤は発汗そのものを抑えることはできますが、汗をかかなくなると肌は乾燥してしまい、かえって皮脂や汗が過剰に分泌されます。そして、皮膚の常在菌が皮脂や汗を分解するときに、ワキガの臭いが発生してしまうので、悪循環になります。
また、ワキガの治療でアポクリン腺を減らすことはできても、それで安心して生活習慣や食生活の乱れをほっておくと、汗をかきやすくなり、再びワキガ体質になるケースもあります。
「ワキガかも?」と不安を感じている人は、食生活の見直しや適度な運動を意識することも大切です。

まとめ

「自分がワキガかもしれない」という不安を抱えていると、人と関わることにも消極的になってしまいますね。ですが、汗を抑える、また、生活習慣を見直すなどさまざまな方法で、ワキガの症状を緩和することができます。
あなたが悩んでいる臭いが本当にワキガによるものなのかをチェックして、原因に合わせた適切な方法でケアしていきましょう。