耳が臭い原因は耳垢?病気?加齢臭?耳が臭い時の原因と対策

耳が臭い原因は耳垢?病気?加齢臭?耳が臭い時の原因と対策

自分の耳がどうして臭ってしまうのでしょうか。年齢的なものなのか、体質的なものなのか。理由が違えば対策も変わってきます。今回は、耳の臭いについて、原因と対策をご紹介します。

耳が臭い原因をチェック

耳の臭いにも種類があるってご存知ですか? 臭う原因が違えば、臭う箇所も違います。気になるその臭い、どこから発生してしまう臭いなのか細かく見ていきましょう。

耳垢の臭い

ワキガチェックの一つに“耳垢が湿っている”という項目を見かけたことはありませんか?全員ではありませんが、耳垢が湿ったタイプの人は体臭が強い傾向にあります。

そもそも耳垢というのは耳の中の皮膚や分泌物が混ざったものです。基本的には乾燥していて臭いもありません。日本人は平均86%が乾燥性と言われ、残り16%が湿った“飴耳”と呼ばれるタイプになります。

飴耳になる原因は、耳の中の皮脂腺とアポクリン腺からの過剰分泌だと言われています。アポクリン腺はワキガの原因となる汗腺のため、ワキガ体質の人は飴耳である傾向があります。

皮脂腺やアポクリン腺からの分泌物は、菌が繁殖しやすい環境を作ります。そのため臭いも発生しやすいのです。飴耳の人は一度自分の耳垢の状態や臭いを確認するといいかもしれません。

ワキガの臭い

実は耳の周りも、脇同様アポクリン線が存在する場所です。そのためワキガ体質の人は、耳垢ではなく耳の周りから臭いを発生させているかもしれません。
ワキガの原因はアポクリン腺から出る汗で、汗自体は無臭です。しかし脂質やタンパク質が多く含まれていることで雑菌が増殖、分解。臭いを発生させます。
アポクリン腺は耳、脇、乳頭付近、お臍周り、デリケートゾーンといった局部に存在しています。そのため、ワキだけでなく耳も意識してケアするのが対策の一つです。
アポクリン腺の部位【外耳道・脇の下・乳首の周り・おへその周り・デリケートゾーン・マンマリーライン】

加齢臭

加齢臭の原因となるのはノネナールという成分です。ノネナールは皮脂の分泌が多い箇所で発生します。
そのため頭皮や顔のT ゾーン、耳の後ろや首の後ろも発生しやすい箇所になります。
さらに、耳や首の後ろはシャンプーやボディソープの洗い残しもしやすい箇所です。
洗い残しで肌に残ってしまった成分と加齢臭が混ざり、より不快な臭いになってしまいます。加齢臭対策にも、しっかりと洗い流すようにしましょう。

ミドル脂臭

最近枕が臭いかもと感じたら、それ、ミドル脂臭かもしれません。ミドル脂臭は30代から40代にかけて発生。原因はジアセチルという成分です。臭いの発生箇所は頭の後ろや頭頂部、うなじが中心です。
酸化した油の臭いとよく例えられ、加齢臭よりも不快に感じる人が多い臭いです。
こちらも加齢臭同様、シャンプー等の洗い残しでより臭いが増す危険性があります。
対策としてしっかりと洗い流すように心がけましょう。

耳の病気

耳の病気で耳の中が炎症を起こし化膿している場合、膿が原因で臭いは強く現れます。また、耳のどこで炎症が起きているかによって、名前も症状の状態も変わってきます。病気の場合、しっかりと病院に受診することが何より大事です。

耳の中の構造の画像

外耳炎

耳掃除、頻繁にやってはいませんか?外耳炎になる一番の原因は耳掃除です。耳かき等で耳の中が傷つき炎症を起こすと外耳炎になります。さらに、その状態から湿疹が出た状態を外耳道湿疹といいます。強い痒みや痛みが現れ、炎症箇所から滲出液も出てきます。この滲出液が、臭いのもととなります。
頻繁な耳掃除を控える事が、外耳炎対策として一番重要です。
外耳炎の耳の状態画像

中耳炎

中耳炎は鼓膜よりも奥で起こっている炎症のことです。耳漏が出ている場合は、膿が鼓膜を破って外に出てきている状態なので、耳鼻科へ行きましょう。
中耳炎の耳の状態画像

鼓膜炎

耳の鼓膜に炎症が起きている状態を鼓膜炎といいます。耳のいじりすぎが鼓膜炎の原因の一つとも言われています。
激しい痛みを伴う急性鼓膜炎と、痛みはあまりないが継続的に耳垂れの続く慢性鼓膜炎があります。
どちらも早めの受診が大切になってきます。耳に異常を感じた場合は速やかに耳鼻咽喉科へ行きましょう。
鼓膜炎の状態画像

先天性耳痩孔(せんてんせいじろうこう)

耳に小さな穴が開いている疾患のことです。胎児のときに、耳が作られる段階で隙間が出来、それがそのまま穴として残ってしまったものです。炎症が起こらない限り頬って置いても問題はありません。しかし、穴の中に分泌物が溜まることがあり、それが臭いを発生させてしまいます。それ意外にも、分泌物から炎症を起こすと赤く腫れ上がったり、膿が発生してしまうことがあります。根本治療は摘出手術になるので、気になる場合は病院へ受診しましょう。

粉瘤(ふんりゅう)

耳たぶや耳の後ろが出来やすい部位です。何らかの原因で皮膚の下に袋状の構造物が発生して起こります。通常であれば自然と剥がれ落ちていく老廃物が、この袋の中に溜まり盛り上がってしまいます。その膨らみに、小さな穴があるのも特徴です。この穴周辺を圧迫すると、穴からドロドロとした、悪臭のする膿が出てきます。粉瘤は袋ごと取らない限り再発を繰り返します。気になる場合は病院へ相談しましょう。

洗い漏れ

耳を意識して洗っている人は少ないかもしれません。
耳の周りは皮脂腺等が集まっているため、意外と多く分泌物が出ています。そのため雑菌が繁殖、臭いを発生しやすくなります。
また、シャンプーをしっかり洗い流したつもりでも、耳周辺に残っているなんて場合も。
入浴時は丁寧に耳の周りを洗うほか、シャンプーやボディソープの流し残しもないか意識しましょう。

耳の臭いを抑えるための対策法

綿棒が手放せないなんて人も多いかもしれません。しかし間違った耳のケアは炎症の原因にも。では耳の臭い対策はどうすればいいのでしょうか。正しいケアの方法をご紹介します。

臭いの原因を貯めない

対策として、第一に臭いの原因をこまめに洗い流すことです。
耳の裏はアポクリン線や皮脂腺が多くあるため、汗をかきやすく臭いも発生させやすい箇所になります。それだけでなく、加齢臭やミドル脂臭も発生しやすいのが耳周辺です。
汗をかいたと思ったら、耳の後ろも意識して拭くことや、しっかりと洗う事が大事になってきます。

耳の裏や耳の穴も入浴の際に洗う

泡立てた石鹸を手の指に付けて、優しく揉むように洗いましょう。耳には沢山のツボがあります。マッサージするように手指を動かしてツボを刺激するのも良いでしょう。
耳の後ろを洗う場合は、耳の付け根から耳たぶの方向へ撫でるように洗うことで、リンパの流れを促進。老廃物を出しやすくする効果もあります。

耳の洗い方

洗い方
① 泡の付いた手で耳の外側をマッサージするように洗う
② 下の耳の付け根から上の耳の付け根まで、親指と人差し指で耳をつまみながら洗う
③ 耳のくぼみを優しく洗う
④ 耳の付け根を優しく洗う
※耳の付け根は洗い残しをしやすい箇所。優しくしっかり洗う。
⑤ シャワーでしっかりと泡を洗い流す
※耳の中に水が入らないように、シャワーは上から当てるようにする。

洗う時の注意点 傷をつけるもとにもなるので、爪を立てず、指の腹で優しく洗いましょう。 耳の穴奥まで洗う必要はありません。

耳のマッサージをする

耳には全身に対応したツボが100種類異常あることをご存知ですか?耳をマッサージすることでツボが刺激され、血行やリンパの流れがよくなります。血流が良くなることで冷え性、肩こり、生理不順等の改善も期待出来ます。
老廃物が溜まると体中を巡り、耳の匂い以前に体臭の原因にも。耳を洗うついでにマッサージも定期的に行うことがおすすめです。
耳マッサージのやり方

耳マッサージのやり方
① 耳全体を軽く押しながらマッサージする
② マッサージをしていて他より硬い場所があれば底を中心にもみほぐす
③ 耳の外側を人差し指と薬指 で挟みもんでいく。
④ 耳を軽くつかみ上下左右に痛くない範囲で引っ張る

ポイント
耳のマッサージは両手で、左右同時に行いましょう
温かい手でマッサージをしましょう

デオドラントクリームを塗る

耳の後ろにデオドラントクリームを塗るのも対策として効果的です。ワキガ、加齢臭、ミドル脂臭の発生箇所は耳の後ろ。丁寧に耳の後ろを洗っていても、普段の生活で臭いはどうしても出てしまいます。しっかりとデオドラントクリームを塗ることで、不快な臭いを軽減出来ます。体質や加齢による臭いは、しっかりとケアをしていきましょう。

病院で治療する(耳鼻科・耳鼻咽喉科)

痒いからと綿棒で必要以上に掻いてしまったりすると、炎症を悪化させることにもなります。普段とは耳垢の状態が違う、膿が出ているといった場合は、我慢せずに病院へ受診しましょう。先天性耳瘻孔や粉瘤も、病院での摘出が可能です。

正しい方法で耳掃除をする

耳掃除、実は2、3ヶ月に一度で良いんです。
毎日やっているなんて人も多いかもしれません。では何故耳掃除は2,3ヶ月に一度でいいのでしょうか。そもそも耳にはマイグレーション機能(喋ったり咀嚼する動作で、耳の中の耳垢が外側へと移動し、排出される機能)が備わっています。
そのため、頻繁な耳掃除は必要ありません。耳掃除をやることで返って耳垢を耳の奥におしやってしまうことにも。

さらに耳の皮膚はとてもデリケート。綿棒のように柔らかいものでも強く引っ掻くことですぐに皮膚は傷つきます。
お風呂上りに綿棒を使用する人も多いと思いますが、こちらも注意が必要です。お風呂上りは耳の中の皮膚もふやけた状態。綿棒で強めに拭いただけでも傷ついてしまいます。
どうしても耳の中の水分が気になる場合は、優しく当てるぐらいにしましょう。

正しい耳掃除の方法

デリケートな耳の中。ではどんな掃除の仕方が良いのでしょうか。
基本的に耳の掃除は、届く範囲を濡れたタオルで軽く拭くだけで大丈夫。
しかし、耳かきや綿棒を使いたい気持ちも分かります。その場合は耳の中を傷つけないよう注意することが大切です。
では、掃除のやり方です。綿棒を手に取ったら、耳の入口から1.5cmぐらいのところまでを撫でるように優しく当てる。これだけで十分です。奥までひっかくのは、耳垢を奥へ押し込めてしまうためNGです。
このとき、耳垢が湿ったタイプの人は耳かきではなく綿棒を使いましょう。
綿棒を使った耳掃除の方法【耳の入り口から1.5cmぐらいまでを撫でるように】

健康的な生活習慣を心がける

生活習慣の改善は、体臭対策全般に言えることです。偏った食生活や過度なストレスは体臭を強めてしまう原因になります。
・抗酸化作用のあるビタミンE、ビタミンC、ポリフェノールを多く含む食品を取るように心がける。

・動物性脂肪の摂取を抑える
・有酸素運動をする
・ストレスを軽減させる

これだけでも十分に、体臭改善になります。
日頃生活習慣が乱れていると感じている人は、生活改善に意識を少し向けてみるのもいいかもしれません。

まとめ


耳の穴の掃除はよくするけど、耳の周りは意識していなかった。なんて人いませんか?汚れやすくデリケートな耳。今日から正しい臭い対策で、耳美人を目指しましょう!

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臭いラボパートナー 編集部

医師監修と言われている情報でさえも信憑性が低いものがある昨今、臭いラボパートナー編集部が信頼性の高い情報を発信します。 体臭や口臭など臭いに関することなら幅広く何でも紹介。 健康にかかわることですので、資格として医学博士、日本医師会認定産業医など医師としての資格はさまざまありますが、そういった資格を所持した専門医に相談することもおすすめします。

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