足の臭いの根本改善!クリームでケアするだけはNG!

足の臭いの根本改善!クリームでケアするだけはNG!

靴を脱いだ時や、靴下についた臭いが気になり、足の臭い専用の消臭剤やデオドラントクリームを使っているが、あまり効果が感じられないということはありませんか?
足の臭いは、消臭剤やデオドラントクリームだけでは改善できません。臭いが発生している原因に合わせて、根本的に解決することが必要です。

靴を脱いだ時や、靴下についた臭いが気になり、足の臭い専用の消臭剤やデオドラントクリームを使っているが、あまり効果が感じられないということはありませんか?
足の臭いは、消臭剤やデオドラントクリームだけでは改善できません。
臭いが発生している原因に合わせて、根本的に解決することが必要です。
 

足のイヤな臭いの原因とは?

基本的に、足の臭いは汗や皮脂、足の汚れや角質に雑菌が繁殖して起こります。体の他の部位より臭いが発生しやすい理由として、汗腺が多い為汗の量も多い、靴下や靴にくるまれているので、蒸れて、雑菌が繁殖しやすいということがあげられます。
さらに、私たちの皮膚の表面には、皮膚を清潔に維持する働きをする表皮ブドウ球菌などの常在菌が存在していますが、同時に臭いを発生させる黄色ブドウ球菌も存在しています。これらの常在菌の中で臭いを発生させる黄色ブドウ球菌と、皮膚の角質が混ざり合うと強い足の臭いを発生させるイソ吉草酸アルデヒドという脂肪酸が生まれてしまうのです。
その為、足の臭い対策には、発生してしまった臭いを抑えるのではなく、臭いを発生させないことが大切です。
 

足の臭いの根本的な改善は可能?

「汗」「皮脂」「汚れ・角質」「臭い物質」を抑えることが足の臭いの根本改善の方法だと助言する女医
足の臭いを根本的に改善していくには、臭いの原因となる「汗」「皮脂」「汚れ・角質」「臭い物質」を抑える必要があります。具体的な方法について確認していきましょう。

汗の量を抑える

足裏の通気を良くすることで、汗の量を抑えることができます。仕事や外出の際に、はだしや、サンダルというわけにはいきませんので、靴下や靴の選び方に工夫しましょう。

靴下の素材とタイプ

靴下は綿、麻、シルクなどの天然素材がオススメと解説している図
靴下は綿や麻、シルクなどの天然素材の製品を選びましょう。ナイロンと比べると、汗の吸収率の高さが全く違います。さらに、指のついた靴下は、汗が臭いを発生させやすい足の指と指の間の汗をしっかり吸収できます。また、替えの靴下を用意しておき、汗をかいたらこまめに交換するのも良い方法です。
家では洗えるスリッパを選び、靴下と同じくらいの頻度でまめに洗濯しましょう。

靴の素材

優れた吸湿性、排湿性の天然皮革と、綿や麻などの天然繊維、次いで人工皮革などが良いという図解
靴も素材によって通気性の高さが異なります。最も通気性が良い素材は優れた吸湿性、排湿性が特徴である天然皮革と、綿や麻などの天然繊維です。
次に通気性が高いのは、人工皮革です。人工皮革は特殊不織布を利用して人工的に作られる皮革で、天然皮革と似た構造になっている為、天然皮革ほどではありませんが、高い通気性、吸湿性があります。
反対に、合成皮革は、不織布ではない織物の上にポリウレタンや塩ビレザーなどの樹脂をコーテイングした作られた皮革なので、通気性は人工皮革よりずっと劣ります。
汗を抑えるためには、靴も靴下も天然素材の製品をおすすめします。
 

汗の質を改善する

汗は基本的に無臭ですが、べたべたした汗は雑菌を繁殖させやすくなるので、臭いが発生します。あぶら足は臭いが発生しやすい原因もそこにあります。その為、できるだけ汗の質をサラサラにすることが、臭いの発生を抑えることに繋がります。
汗がべたべたしてしまう原因には、運動不足やエアコンの悪影響による汗腺の機能の低下、偏った栄養バランスやストレス、睡眠の質の低下による自律神経の乱れや代謝機能の低下があげられます。
対策としては、適度な運動をして汗をかき、汗腺の働きを良くする、肉、乳製品などの動物性たんぱく質を避け、緑黄色野菜、大豆製品を積極的に摂る、コーヒーより緑茶、冷たい飲み物より温かい飲み物を選び、過度なアルコール摂取を控える、電車内やオフィスでエアコンが強すぎる場合には、首や手首、足首を冷やさないよう工夫する、生活のリズムを整え、睡眠の質を上げるなどを心がけましょう。
 

汚れ・角質を抑える

女医が、足の洗い方や角質ケアで汚れと角質を抑えることが大事!と解説
汗に臭いを発生させるのは雑菌の繁殖です。雑菌が繁殖する原因は足の汚れや角質です。その為、丁寧に足を洗うことと雑菌の餌になる角質を溜めないことが、足の臭い改善には最も効果の高い対策です。

角質と足の臭いの関係

表皮の基底層で生まれた肌細胞は、ターンオーバーによって徐々に上の層に押し上げられて角質になります。通常は、新しい皮膚が生まれると古くなった角質は役目を終え、皮膚から剥がれ落ちていきます。ところが、新陳代謝が滞っていると、角質が剥がれ落ちていかず、蓄積した角質は徐々に分厚くなっていきます。さらに足裏には、常に体重という重圧、靴や靴下との摩擦がかかっています。その為、それらの外部刺激から脚を守る為に、角質は徐々に厚く、硬くなってしまうのです。そしてこの角質が汗と混ざって、雑菌を繁殖させ、臭いを発生します。

足の洗い方

足の洗い方の手順を図解
ほとんどの方は首から順に洗い、足は最後に洗われていると思います。その順番でまったく問題はありませんが、足を洗う段階でボディソープから石鹸に切り替えましょう。足裏は身体の他の部分より雑菌が多いのですが、皮膚は厚いので丈夫です。その為、石鹸の刺激でダメージを受けないよう、身体はボディソープで、足は殺菌効果のある石鹸で洗いましょう。石鹸の中には殺菌+消臭効果があるタイプもあります。しっかりと泡立てた石鹸の泡で足の指と指の間を丁寧に洗いましょう。また、ニオイの発生源の一つである足の爪の詰まった汚れを取り除くため、入浴前に爪を切っておくとよりきれいに洗えます。足の指と指の間は乾きにくいにもかかわらず、つい拭き忘れてしまいがちな部分です。湿ったままにしておくと、せっかく丁寧に洗っても、雑菌が繁殖しやすくなってしまうので、完全に水分をふき取りましょう。

角質ケア

角質ケアの方法は主に3種類あります。

①足裏の角質除去専用のやすりで削る
②足用のピーリング剤で除去する
③足裏の角質用リムーバーを使う

上記3種類です。①は、削り過ぎて皮膚を傷めてしまう恐れがあるので注意が必要です。②と③は、肌の質に合わなかった場合、炎症がおこる恐れがありますので、肌質にあった製品を選ぶことが大切です。3種類とも、様々な製品がありますので、自分の使いやすいタイプ、肌トラブルに繋がらないタイプを選んでお使いください。
 

臭い物質を抑える

ミョウバン水で足を洗う方法と重曹でイソ吉草酸を中和させる方法があると解説している女医
雑菌を繁殖させない為には、殺菌することも改善策の一つとしてあげられます。雑菌を減らせれば、足の臭いを発生させるイソ吉草酸アルデヒドという脂肪酸の発生も抑えられます。

殺菌と制汗に効果のあるミョウバン水を使う方法

焼きミョウバン20グラムを500㎖の水で薄め、よく混ぜてから2~3日放置しておくと、透明になります。
透明になったらさらに10倍以上に薄め、足を洗った後、足裏にスプレーするか、コットンに浸して塗るだけです。

また、洗面器やタライに薄めたミョウバン水を入れて、足を浸すという方法も効果的です。

臭いの原因物質イソ吉草酸を中和する効果のある重曹を使う方法

洗面器やタライにぬるま湯を入れ、小さじ1~2杯の重曹(炭酸水素ナトリウム)を混ぜて、足を洗ったと後、10~15分程度足湯をします。
あまり効果が感じられない場合には、様子を見ながら重曹の量を増やしていきます。とは言っても、肌にダメージを与える恐れがあるので、大匙3倍までにしておきましょう。
 

靴や靴下のケアによる足の臭い対策

靴のケアと靴下のケアが大事!と女医が解説

靴のケア

靴は天然素材のものを選んだとしても、完璧に蒸れなくなるわけではありません。その為、靴には臭いがこもりがちなので、丁寧なケアが必要です。靴の汚れを取った後、吸湿機能の高い木製のシューツリーを入れて、保管しましょう。また、前日に履いた靴は、シューツリーを入れても湿気が残っています。湿気が残った靴を履くと、雑菌が繁殖しやすくなってしまうので、最低1日、理想は2日間靴をお休みさせましょう。

靴下のケア

靴下の臭いは洗濯機で洗うだけではなかなか取り切れません。せっかくきれいに足を洗っても、靴のケアをしても、靴下に臭いが残っていては、台無しです。洗濯する前に大匙3杯の重曹を溶かした60℃のお湯(1リットル)に靴下を一晩浸けおきしてから、洗濯機で洗いましょう。また、洗濯機で洗った後、粉末の酸素系漂白剤を混ぜた50℃のお湯に1~2時間つけ置きする方法もあります。この場合は、つけ置き後、よくすすいでから脱水しましょう。
 

多汗症の場合は病院での治療も視野に

足裏に異常な量の汗をかく場合は局所多汗症の一種である足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)である場合があります。局所多汗症には、原因のわからない原発性とケガや病気のせいで発生した神経障害が原因である局所性多汗症がありますが、足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)は原発性局所多汗症であるケースがほとんどです。
原発性局所多汗症の原因はまだ明確に究明されていないのですが、交感神経の問題、遺伝の問題などが原因ではないかと考えられています。病状がひどくなると、常に湿った状態である為、皮膚がめくれる、紫色に変色する、汗もができる、細菌に繁殖しやすくなるなどの症状がおこります。
病院では、足蹠多汗症であるかどうか、足蹠多汗症であった場合には、どの程度の重症度であるかを調べてもらうことができます。治療を必要とする重症度であった場合には、塩化アルミニウム外用療法、A型ボツリヌス毒素(BT-A)の局所注射療法などの治療が行われます。皮膚の変色などの異常が認められる、滴るほど汗をかくというような場合には、皮膚科を受診してみることをおすすめします。
 

足の臭いの根本改善は毎日のケアから

足の臭いは単にデオドランドクリームなどの消臭ケア用品を使うだけでは改善できません。靴や靴下の選び方とケアの方法、足の洗い方、食事内容、生活習慣など、あらゆることが関わっています。生活全体の見直しを心がけることが、足の臭いの根本的な改善に繋がります。
 
 

 

 

 

 

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臭いラボパートナー 編集部

医師監修と言われている情報でさえも信憑性が低いものがある昨今、臭いラボパートナー編集部が信頼性の高い情報を発信します。 体臭や口臭など臭いに関することなら幅広く何でも紹介。 健康にかかわることですので、資格として医学博士、日本医師会認定産業医など医師としての資格はさまざまありますが、そういった資格を所持した専門医に相談することもおすすめします。

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