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春や夏など、気温が高くなってくると汗をかくことも多くなってきます。そんな時、ふと自分の体臭が気になることもあります。
体臭は、エチケットだけの問題ではありません。体臭、ニオイからあなたの体の健康具合、更には、病気のサインも確認できるかもしれません。酸っぱいニオイなどしませんか?少し体臭について勉強してみましょう。
酸っぱい体臭とは?ニオイの種類
普通の生活を送っていれば、人と接する機会もあり、仕事をしている人は、更に人とコミュニ―ケーションをとらなければならないことも多いでしょう。そんな時に、自分、もしくは他人にニオイ、体臭を感じることもあると思います。そんな時に、酸っぱいニオイ等を感じたら要注意です。酸っぱいニオイには、大きく分けて3種類あります。それは、アンモニア臭(疲労臭)、甘酸っぱいニオイ(ケトン臭)、そして胃酸などのニオイ(腐敗臭)です。
アンモニア臭
アンモニア臭は、鼻にツンとするようなにおいとして認識されます。アンモニア臭の原因となるのは、もちろん体内に蓄積したアンモニアによるものです。そして、そのアンモニアは、血流を介して、汗や尿、さらに吐く息として排出されます。それが、鼻をツンとするニオイの原因となり、体臭として認識されます。また、肝機能に障害のある人の息が、ネズミ臭やドブのようなニオイとも言われることもあります。
甘酸っぱいニオイ
また、果物が腐ったような甘酸っぱいニオイも体臭として感知することもあります。この甘酸っぱいニオイは、体の中のケトン体が原因とされています。
時には、すっぱいニオイや腐ったニオイを体臭として感じることもあるでしょう。これは、食べ物が腐ったようなニオイ、または、酸っぱい、卵が腐ったようなニオイとも言われます。
体臭が酸っぱいアンモニア臭になる原因
疲労
体臭が酸っぱいアンモニア臭になる原因は、アンモニアが血液中に蓄積されるからですが、何が原因なんでしょうか?まず上げられるのが、疲労です。このときに発生するニオイは疲労臭と呼ばれています。
アンモニアは、疲労回復の過程やタンパク質の分解での過程でできる物質で、生きていく過程で必ずできてしまうものです。通常アンモニアは肝臓で、すぐに分解され、体外にすぐに排出されるのです。しかし、疲労によるストレスで、肝機能が低下し、アンモニアの分解がスムーズに行われないと、結果的に血流内に蓄積され、それが、血流を介して、汗や尿、さらに吐く息として排出され、体臭となります。
腸内環境の悪化
また、腸内環境の悪化も原因の一つです。腸内環境が悪化すると、下痢や便秘を引き起こします。腸内環境が悪くなると、それが肝機能にも悪影響を及ぼします。腸は第二の脳と言われるほど、多くの神経が張り巡らされていて、感情をコントロールするようなセロトニンも分必されるため、腸内環境の悪化イコール精神的疲労にもつながります。腸内環境の低下により、腸内でガスが溜まりやすくなり、そのガスが、また汗や皮脂として体外に分泌され、便臭(うんちのようなニオイ)を発生させてしまいす。
肝機能の低下
更に内臓機能の低下、特に肝臓の機能低下は、直接的に、アンモニア臭の原因になります。肝臓は体内の毒素やアルコールを体外に排出する重要な機能をもっています。肝臓には、オルニチン回路があり、それが、アンモニアを無害な尿に代えてくれます。あなたが暴飲暴食をしていたり、日ごろの不摂生により、肝機能に影響を及ぼし、毒素であるアンモニアなどが体内に蓄積され、それが、血流を介して、汗や尿、さらに吐く息として排出されます。飲酒量の多い人や肝硬変の人は、肝機能の低下のため、アンモニア臭がきつくなり、便や尿などにもそのニオイが目立つようになります。しかし、オルニチンは、食事として体内に取り入れることができます。
シジミ、ヒラメ、エノキダケのようなオルニチンを多く含む食品を食事に取り込むことで、オルニチン回路を正常に保ち、アンモニア臭の軽減に繋がります。
体臭が甘酸っぱいニオイになる原因
糖尿病
また、果物が腐ったような甘酸っぱいニオイも体臭として感知することもあります。この甘酸っぱいニオイは、体の中のケトン体が原因とされています。この臭いは『ケトン臭』と呼ばれています。このニオイが強い人は、糖尿病の恐れがあります。糖尿病になると、インシュリンがうまく機能せず、血流のブドウ糖を細胞内に取り入れることができなくなります。そうすると、体は、脂肪をエネルギーとして使用し始めます。その過程でできる副産物がケトン体または、アセトン体と呼ばれる物質です。ケトン体は、通常、尿として排出されますが、これが体内に蓄積されると、血液が酸性状態になり、脱水症状を起こします。
特に、この甘酸っぱいニオイは、ダイエット中の人に見られることが多く、食事制限だけのダイエットは、ケトン体を体内に蓄積する形になるため、甘酸っぱいニオイの原因のもとになります。
適度な運動をダイエットに取り込むことで、体内に溜まったケトン体を消費することができます。
体臭が腐敗臭になる原因
胃腸機能の低下
時には、すっぱいニオイや腐ったニオイを体臭として感じることもあるでしょう。これは、食べ物が腐ったようなニオイ、腐敗臭です。または、酸っぱい、卵が腐ったようなニオイとも言われます。その原因として考えられるのは、胃腸による消化不良、胃腸機能の低下です。特に、すっぱいニオイのもとは、胃酸によるもので、逆流性食道炎を患っていると、胃酸が口の中まで逆流してしまい、そのせいで強いすっぱいニオイがするようになります。また、胃の中で消化不良が起こると、食べ物が胃の中でうまく消化されずに残り、これが腐敗臭の原因となります。腐敗臭の最大の原因は、過剰な動物性食品の摂取であると言われています。はやりの低糖質ダイエット、炭水化物抜きダイエットは、糖の代わりに動物性の高たんぱくを多く摂取しますが、これにより、腸内の悪玉菌が増え、胃腸の機能低下を引き起こします。バランスの取れた栄養摂取が腸内細菌のバランスを理想的に保つ方法です。
この記事のまとめ
社会人として生きるうえで、人と接することは必要不可欠です。そのため、他人に不快感を与えるような体臭は、できる限り気を付けるべきです。しかし、これは単なる体臭ではなく、どんなニオイかによって、あなたの体調を知る手がかりともなり、更には、病気に繋がるサインになることも知っておきましょう。上述したような、アンモニア臭、甘酸っぱいニオイ、腐敗臭などに心当たりがあれば、一度自分をちゃんと調べてみることをお薦めします。
豊川弘治
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