生理の臭いを防ぎたい!効果的に臭いをケアする方法11選

生理の臭いを防ぎたい!効果的に臭いをケアする方法11選

生理中は、頭痛や腹痛になったり、イライラしたり何かと不快なことが多い期間ですが、その不快さをさらに大きくするのが臭いではないでしょうか?生理中に臭いが発生する原因を知り、原因に合った改善策を考えてみましょう。

生理のときには臭いがきつくなる?

女性の身体は思春期に初潮を迎えてから更年期までの期間、常に妊娠と出産に備える準備をしています。妊娠が成立していない時期には、約4週間(28~30日)を1周期として、身体の変化を繰り返します。1周の間には、エストロゲンの働きで卵胞が発育・成熟、子宮内膜が妊娠に備えて、受精卵が着床しやすいように厚くふかふかになる時期、プロゲステロンの働きで成熟した卵胞が排卵させ、子宮を受精卵が着床しやすい状態に調える時期、受精が成立せず、エストロゲンとプロゲステロンの両方の分泌量が減り、必要なくなった子宮内膜が剥がれて経血となって排出される時期があります。つまり、エストロゲンの分泌が多い時期、プロゲステロンの分泌が多い時期、両方の分泌が減る時期を繰り返しているということです、このホルモンバランスの変化が、体調の変化を引き起こします。

生理が終わって、次の生理を迎えるまでの期間は、エストロゲンの分泌が多い時期にあたります。エストロゲンは女性らしい美しさを作るホルモンと言われ、肌や髪のコンデイションを良くし、心を安定させます。生理の前は、プロゲステロンの分泌が増える時期です。プロゲステロンは頭痛や腹痛、イライラなど体の不調やPMSを引き起こすこともある女性ホルモンです。
このようなホルモンバランスの変化は、自律神経に大きな影響を与えます。女性が男性に比べて、心の不調が身体の不調に繋がりやすいのは、ホルモンバランスの変化が自律神経を乱れやすくしているからです。そして自律神経の乱れは、生理中の様々な臭いを発生させます。
そして、生理前や生理中には嗅覚が変化するということも、臭いが気になる原因の一つです。それほど臭いがしているわけではないのに、嗅覚が過敏になっている為、必要以上に気にしてしまうというケースもあります。このようなケースでは、気にしすぎることがストレスとなり、臭いを悪化させてしまいます。

デリケートゾーンの臭い

生理中はデリケートゾーンがナプキンで蒸れた状態になっている為、雑菌が繁殖しやすく、臭いが発生してしまいます。この臭いは、経血の臭いではありません。経血自体に臭いはありません。空気に触れて酸化する、雑菌が繁殖する、ナプキンに配合されている化学物質に反応するといったことが原因でニオイが発生するのです。

体全体やワキ、頭皮などの体臭

生理の前から分泌が増えるプロゲステロンには、妊娠に備えて体温を上げるという働きもあります。その為、汗や皮脂の分泌が増え、雑菌が繁殖しやすくなる為、臭いが発生します。
また、ワキガのような臭いがすることもあります。これは、ホルモンバランスの変化がワキガの臭いに影響を与えるためにおこります。ホルモンバランスの変化によって脇の下やデリケートゾーンにあるアポクリン腺の分泌が促される為という説もありますが、明確な原因は解明されていません。

口臭

ホルモンバランスの変化は自律神経のバランスを乱します。その結果、抵抗力が落ちて口腔内にも雑菌が繁殖しやすくなる、唾液量が減るといったことがおこります。抵抗力が低下して雑菌が増えているのに加えて、口臭を引き起こす嫌気性菌を抑える働きをする唾液が減る為、嫌気性菌が活性化してしまうのです。
口腔内に虫歯や歯周病などのトラブルがなければ、丁寧な歯磨きと水分補給で口臭は予防改善できます。特に仕事先、外出先では、毎食後歯を磨くことが難しいかもしれません。そのような場合には、携帯用歯ブラシを持ち歩く、歯磨きができない場合はせめて洗口液を使うなどの工夫をして、起床時、毎食後、就寝前には必ず口腔内を清潔にする習慣をつけましょう。

生理の臭いはどうすれば抑えられる?ケア方法11選


汗の臭いは汗拭きシートや制汗剤、口臭は歯磨きと水分補給で抑えられます。次に生理の臭いの大本であるデリケートゾーンの臭いを抑える方法について考えてみましょう。

こまめにナプキンを交換


経血量が多い時は、ナプキンの交換の頻度は高いのですが、経血量が減ってくるとナプキンの交換頻度が落ちてしまっていませんか?ナプキンの交換頻度が減ると、その分雑菌は増殖しやすくなってしまいます。交換のタイミングは、トイレに行くたびに交換するということを目安にしましょう。
特に、経血がほとんどない時もある生理の終わりかけでは、こまめな交換が必要です。なぜならこの時期の経血はゆっくりと排出されるため、膣からナプキンに到達するまでの間に、酸化して臭いを発生しているからです。その為、経血が多い時期より、臭いが強くなっているので、こまめな交換が必要です。

布ナプキンやタンポンを使う

日本の女性の多くは紙ナプキンを使用していますが、タンポンや布ナプキンの方が臭いの発生が抑えられます。

タンポンを使用

経血は空気に触れることと、雑菌が繁殖することで臭いを発生させます。タンポンの場合、経血が空気に触れることがないので、臭いが発生しません。また、皮膚やアンダーヘアに経血が付着しない、ナプキンによる蒸れがないといったことで雑菌の繁殖が少なく、臭いの発生を抑えます。ただし、トキシックショック症候群(TSS)を引き起こさない為に、4時間以内に清潔な手指で交換する、連続使用しない(8時間以内)など、説明書に従って正しく使用する必要があります。
トキシックショック症候群(TSS)は非常にまれに発症する病気ではありますが、深刻な事態になってしまうこともあります。発症すると、始めはインフルエンザのような症状が出ますが、この時点で治療を行わないと、進行し死に至ることもあります。

トキシックショック症候群(TSS)についてはこちらのサイト
一般社団法人 日本衛生材料工業連合会 | TSS(トキシックショック症候群)について】をご覧ください。

布ナプキンを使用

生理中の臭いは、紙ナプキンに含まれている化学物質と経血が混ざった時にも発生します。この化学物質は、経血を吸収して固める為に使われているので、ナプキンの機能性を高める為には必要な物質です。その点、布ナプキンには化学物質が使われていないので、化学物質による臭いの発生がありません。また、紙ナプキンは通気性が低下するので蒸れやすいという難点がありますが、布ナプキンは下着をつけた時と同じような感覚で、蒸れも防げます。

ビデを使って洗浄する


ビデには、ウォッシュレットについているビデと、使い捨てのビデがあります。ウォッシュレットについているビデは、外陰部を洗う為のビデです。携帯用のビデは膣内のおりものや生理の残りの経血を洗い流す為のビデです。ウォッシュレットについているビデは、排尿や排便の後に続けて使うと、細菌が尿道内に入り、膀胱炎などを起こす恐れがあります。外陰部や膣に向かって勢いよく温水を出さないことに注意して使うことが大切です。携帯用ビデは膣内を洗浄できますが、使い過ぎは危険です。なぜなら膣には膣内を清潔に保つ為に、細菌類が侵入することを防ぐ自浄作用があるからです。ビデを使いすぎると、膣の自浄作用を低下させてしまいます。その結果、細菌が膣内を通って子宮にまで届き、子宮内膜に炎症を起こすリスクが高まります。子宮内膜炎を慢性化させてしまうと、不妊症になってしまうこともあります。ビデを使って膣内洗浄をするのは、生理後、経血が膣に残って臭いが気になる時に限定し、頻繁に使わないように気をつけましょう。

月経カップを使う

日本ではまだなじみのない生理用品なので、ご存じない方も多いことと思いますが、海外では多くの女性に重宝されています。シリコンで作られたカップを、タンポンのように膣内に挿入して使う為、ナプキンによる蒸れやかぶれ、経血が空気に触れることによって発生する臭い、ナプキンに増殖する雑菌による臭いを避けられます。またタンポンの場合、8時間以上装用できませんが、月経カップは12時間連続装用できます。

スクーンカップ


米国製で、第三の生理用品としてタンポンやサニタリーナプキンに続いて欧米でとても信頼されている月経カップです。
他の生理カップより小ぶりでソフト、さらに違和感もなく、12時間ごとに交換するだけなので使いやすい。
出典:http://www.sckooncup.jp

ローズカップ


日本国内生産でベタつきや埃もつきにくく、静電気も発生しにくい生理カップ。
米国の品質基準をクリアしたFDA登録のシリコン素材と着色料を使用しています。
1日に多い日でも2~3回の交換程度でOK。
出典:https://www.rosecup.jp

お風呂はデリケートゾーン専用の石鹸で


生理中の臭いを防ぐ為には、デリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。ただ、デリケートゾーンは、皮膚が薄く粘膜も多い場所なので、身体を洗う石鹸で洗うと、沁みたり、黒ずんでしまったりする恐れがあります。その為、デリケートゾーンには専用の石鹸を使うことをおすすめします。

アンダーヘアのこまめな処理


アンダーヘアは、雑菌の温床となりやすいので、臭いを発生させる原因の一つです。ただしセルフケア処理すると、毛細血管を傷つけ炎症を起こす、埋没毛になるなど様々なトラブルを引きおこすリスクが大きいです。安全にIラインの処理をする為に、脱毛サロンで施術をおすすめします。

風通しの良い服装


臭いを発生させる雑菌は、蒸れた状態によってより繁殖します。雑菌の繁殖を抑えるためには、通気性を良くしておくことが大切です。ガードルや締め付けのきついストッキング、ぴったりしたパンツスタイルなどは、蒸れた状態をひどくさせてしまうのでNGです。また、デザイン以外にも、綿やシルクなどの天然素材の下着の方が、化学繊維の下着より通気性の良さを確保できます。

健康的な食生活へ

偏った栄養バランスも、臭いの発生の原因となります。生理中はホルモンバランスの変化で体温が上がる、通常より食欲が出るなどの変化がおこります。その期間に肉類、乳製品などの脂質を摂り過ぎると、皮脂の分泌量が増加します。その結果、皮脂と汗と雑菌が混ざって、臭いを発生させます。また、タンパク質を過剰に摂取すると、腸内環境を悪化して悪玉菌が増え、大量に発生した有害成分が汗や皮脂にも混ざり込み、臭いを強くします。
体臭を抑える為には、ニンジン、ほうれん草などの緑黄色野菜や果物、海藻類、きのこ類、ナッツ類を取り入れた食生活が役立ちます。これらの食材は抗酸化作用が高いので、食物から摂取した脂質が酸化されることを防ぎ、皮脂の過剰な分泌を抑えます。また、カツオやマグロ、バナナなどに含まれるビタミンB6 は、タンパク質の代謝を促し、腸内環境の悪化を押さえます。

便秘の解消に努める

便秘の解消は、腸内環境を良くすることに繋がるので、臭いの発生を抑えます。便秘を解消する為には、不溶性植物繊維と水溶性植物繊維を2対1の割合で摂取する、栄養バランスを調える、毎日同じ時間に起床、食事、就寝して、生活のリズムを整える、適度な運動をする、ストレスを溜めない、就寝4時間前には水以外の飲食をしない などを心がけて、便秘を解消しましょう。

汗のケアを怠らない


汗はすぐに拭き取れば、雑菌が繁殖しないので臭いを発生させません。汗に雑菌が繁殖するまでの時間は1~2時間ですが、生理中は体温が上がり汗の量が増えます。 外出先、仕事先では日に何度もシャワーを浴びることもできないので、制汗剤、汗拭きシートを利用して、こまめに汗のケアをしましょう。

キュレル スキンケアシート


汗拭きシートをこまめに使うと、肌にダメージを与えるのが心配ですが、保湿成分が配合されているので安心して使えます。
出典:http://www.kao.com

DHCからだふきシート


無香料・無着色・パラベンフリー・天然成分配合・鉱物油不使用・アルコールフリー・弱酸性なので安心して使えます。
出典:https://www.dhc.co.jp

ミント&レモン フレグランスシート


保湿成分の植物エキスとメントールが配合されているので清涼感があってすっきり。
出典:https://onlineshop.treeoflife.co.jp

PJ BEAUTYデリケートワイプシート


ヒアルロン酸やローズマリー葉エキスなどの清浄・保湿ケアが配合されたアルコールフリーのデリケートゾーン用のウェットティッシュ。
出典:https://www.peachjohn.co.jp

生理の終わり頃に!膣洗浄を行う


生理の終わりごろに臭いは、膣内の残った経血が酸化して発生させる臭いです。強いに良いなので、気になる場合には、膣洗浄でニオイを改善できます。おりものの量が多いなど、膣炎を発症している恐れがあるときには、病院で膣洗浄をしてくれる場合もあります。使い捨てビデを使用する場合には使い過ぎに注意が必要です。

デリケートゾーンを洗うときのコツと注意点


デリケートゾーンは、平面的ではなく、凹凸やヒダがあるので、経血やおりもの、尿などのカスが溜まりやすく、臭いのもとになる恥垢ができてしまいます。臭いを発生させないポイントは、恥垢を溜めないことです。ただし、デリケートゾーンは皮膚が薄いので摩擦に弱い部位です。指の腹をあてて、ゆるい力で洗う、爪を伸ばした指で洗わない、身体用の石鹸で刺激を与えないようデリケートゾーン専用の石鹸を使うなどに注意して恥垢を溜めないようにしましょう。デリケートゾーン専用の石鹸の中には、オイルで浮かして恥垢を取り除くタイプも製品もあります。

PJ ORGANIC デリケートウォッシュオイル


保湿成分イワヒバエキスなどの無農薬の植物由来成分配合でダマスクローズの香り。
低刺激で肌にやさしいケアができます。
出典:https://www.peachjohn.co.jp

生理の臭いから疑われる病気

生理の臭いが強くても、多くの場合は病気ではありません。ただし、細菌性膣炎、カンジダ膣炎などの膣の炎症や、子宮内膜症、子宮筋腫などの病気である可能性も全くないわけではありません。
デリケートゾーンのケアをしているにもかかわらず、以上に臭いが強いと感じた時は、婦人科の診察をおすすめします。

自分に合った方法で臭いをしっかりケア!

臭いを気にしすぎて感じるストレスや、デリケートゾーンの洗いすぎ、ビデの過剰使用などが、生理中の臭いを強くしていることもあります。生理中は嗅覚が過敏になっているせいもあって、気になって仕方がないという状態なっていませんか?適切なケアをしていれば、生理中の臭いはそれほどひどくなることはありません。自分が実行しやすい方法で生理中の臭いをケア、爽やかに生理の期間を乗り切りましょう。

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臭いラボパートナー 編集部

医師監修と言われている情報でさえも信憑性が低いものがある昨今、臭いラボパートナー編集部が信頼性の高い情報を発信します。 体臭や口臭など臭いに関することなら幅広く何でも紹介。 健康にかかわることですので、資格として医学博士、日本医師会認定産業医など医師としての資格はさまざまありますが、そういった資格を所持した専門医に相談することもおすすめします。

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